テロワールを味わうコロンビアコーヒー

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コロンビアコーヒーの香しさに魅せられて

テロワールを味わうコロンビアコーヒー

コーヒーの奥深い香りは、どうしてあんなにも人をウットリとさせてしまうのでしょうか? その魅惑の香りの虜になり、いまや朝の目覚めのお供にも、仕事中にも、そしてディナーの後にもコーヒーを飲まずにはいられません。そんなコーヒーラヴァーは世界に数えきれないほどいるけれど、普段飲んでいるコーヒーがどこの産地でどのような特徴を持っているかを意識して味わっている方は少ないのではないでしょうか?
私にコーヒーの産地個性を意識するきっかけを与えてくれたのは、先ごろ駐日コロンビア大使館公邸で開催された「コロンビアコーヒーとフードペアリングディナーパーティ」の晩さん会です。コロンビア共和国のロベルト・ベレス大使や、コロンビアコーヒー生産者連合会のサンティアゴ・パルト氏を囲み、コロンビア食材を織り込んだお料理とコーヒーのマリア―ジュを楽しむというスペシャルな試みでした。
そこで味わったコーヒーは、酸がゆたかで心地よい柑橘のニュアンスを伴う“ナリーニョ”産、酸がやや穏やかでフルーティーな余韻が残る“ユネスコの文化的景観地域”産、フローラルで甘美な風味が印象的な“カウカ”産の3種。これらを比較試飲することにより、ひとことにコロンビアコーヒーと言っても、育った地域や生産者によってこれだけ違った表情を見せるのだ、ということを改めて実感させられました。
そして、それぞれのコーヒーが持つ酸味や甘みやコク、そしてボリューム感を意識して、前菜・メイン・デザートとマッチングさせていきます。その斬新な試みはとても興味深く、コーヒーの魅力を再発見すると共に、ワインとの共通点を随所に感じることができました。
そんな素晴らしいディナーのお土産でいただき、最近大切に味わっている逸品が、今回堪能したコロンビアコーヒー3種。その日の気分に合わせてセレクトし、じっくり淹れて楽しんでいます。その香しさから余韻まで、感覚を研ぎ澄ませて味わうことで、慌ただしい日常が、豊かで華のある毎日に変わっていく気がします。

※掲載情報は 2015/02/26 時点のものとなります。

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キュレーター情報

瀬川あずさ

ワイン研究家 株式会社食レコ 代表取締役

瀬川あずさ

聖心女子大学卒業後、施工会社の秘書を務め、多くの飲食店のリーシングや施工業務に携わる。その後、趣味が高じてワインエキスパート、日本酒利酒師の資格を取得。記者・ライター業、飲食コンサルティング業、ワイン講師など食やワインにまつわる仕事に精を出す。2014年、食に特化したリレーションサービスを提供する 株式会社食レコの代表取締役に就任。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」新宿校の主幹講師も務め、食やワインを通じた豊かなライフスタイルを発信している。

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