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誰もが知るあの薬は江戸中期に秋田で誕生
「ゴホン!といえば、龍角散(R)」耳馴染みあるフレーズで、日本人で知らない人はいないだろうこの薬のルーツは、江戸中期に医師の藤井親子により作られ、秋田藩の藩主佐竹候の家伝薬として伝えられたものでした。江戸末期にその三代目である藤井正亭治が改良を加え、「龍角散」の名をつけて一般向けに販売します。
現在は、医薬品の龍角散はもちろん、気軽に楽しめる龍角散のハーブパウダーを使ったのどすっきり飴や、場所を選ばず気分をリフレッシュしやすいタブレットタイプまで登場していて、私自身も、ちょっと喉をスッキリさせたいなと思う時は、シークゥワーサー味の飴を愛用しています。
夢にみた秋田ゆかりの原材料で造るビール
田沢湖ビールは、1997年に秋田県第1号の地ビールとして誕生しました。そこでビールを造る小松勝久さんは〝秋田県にゆかりのある原材料でビールを造る〟という命題を実現するため、様々な材料を集めて試作する日々が続きました。途中、何度も挫折し、やめてしまおうと思った場面が何度もあった中、ふとひらめいたのが「龍角散」でした。学校の授業中にも飲んでいたほど、小さな頃からこの薬の味が好きだったという小松さんは、なんとか株式会社龍角散の了解を得ようと、伝を探します。が、残念ながら見つからず、それならば正面切って当たろうと、およそ1年半前にお客様相談室に電話したことで、とうとうこのビール『ドラゴンハーブヴァイス』が誕生し、2019年4月18日にリリースとなりました。
面白い!気持ち良さがクセになるおいしさ
ボトルの栓を抜くと、嗅ぎ慣れたあの香りが立ち上ります。香りのファーストインプレッションは正直、「大丈夫かな?」でした。そして、一口飲んでみると「うん……、うん? なんか面白い!」。それを小松さんに伝えると「そうなんです、面白いんですよ」と笑顔満面で返してくれました。このビールの開発に至った苦労などを続けて質問したりと話し続けるうち、気がついたのは「あれ、なんだか気持ちがいい!」。そうなのです、気づくと私の喉は爽やかな気持ち良さに包まれていました。ベースとなるビアスタイルは小麦を使ったドイツのヴァイスビール。同じように小麦を使う、ベルギーで誕生したホワイトエールというビアスタイルでも、コリアンダーなどのハーブを使うものもあり、小麦の柔らかさにハーブパウダーを使ったこのビールは、まさにその秋田版と言えそうです。
独特な香りで根強いファンの多いルートビアより爽やかで、でも、やみつき感は負けていない。このビール、ぜひ試してみてください!
注)ビールの原材料には、秋田県産カミツレ配合龍角散ハーブパウダーを使用しています。
※掲載情報は 2019/05/02 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ビアジャーナリスト/パンコーディネーター
宮原佐研子
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。『ビール王国』では、「コンビニ限定うんまいビア ペア」で、コンビニエンスストアで買えるビールとパンのペアリングを連載。日本パンコーディネーター協会主催の講座「ワインよりおすすめ?パンとビールのおいしい関係」でパンとビールのペアリング体験講座も実施。