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2017年の発売リリースと同時に業界で話題となったテキーラとメスカルをミックスした世界初のブランド「Santo Mezquila」。このブランドは、ロサンゼルスで結成されたバンドMaroon5のアダム・レヴィーンとヴァン・ヘイレンの元ボーカリストのサミー・ヘイガーが共同プロデューサーとなり誕生しました。2019年4月からついに日本でも発売開始が決定し、売り切れが予想される注目商品となっています。
ハリウッドとテキーラの関係
日本とは違い、以前からアメリカではテキーラと言えばファッショナブルで、セレブに愛されるお酒というイメージがありました。いくつか理由はありますが、アメリカンドラマやハリウッド映画ではお祝いの席やお洒落なパーティー、ファッションイベントなどでテキーラが飲まれるシーンも多いため、感度の高い女性を中心に華やかなテキーラのイメージが広まったと言われています。
少し古い話になりますが、テキーラとハリウッドの関係を表すのに代表的なエピソードとして語られている映画のワンシーンがあります。
2010年に放映されたデヴィッド・フィンチャー監督のFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いた映画「ソーシャル・ネットワーク」の中で、契約が成立の際のお祝いのお酒として、それまで飲んでいたシャンパンから高級テキーラを指定し「ドン・フリオ1942に変えてくれ」とオーダーします。
実際にボトルは映画には出てきていませんが、このシーンが日本でも話題となり「お祝いのお酒=テキーラ」であり、成功者が飲むお酒としてテキーラが選ばれるという印象を強く残すきっかけとなりました。
自身のテキーラブランドをプロデユースするハリウッド俳優やミュージシャン
流行の先端をいくハリウッドセレブ達の生活とテキーラはとても密接な関係にあります。自由で、お洒落なものを追い求める彼らのスタイルとテキーラのファッショナブルなイメージはとても相性が良く、映画祭のレッドカーペットやファッションイベントなどにテキーラのスポンサーついていることも少なくありません。
日本で買えるブランドの中では、テキーラの故郷であるグアダラハラ出身の世界的に有名なギタリスト、カルロス・サンタナがコフラディア蒸留所でプロデユースする「カサノブレ」が人気です。テキーラではめずらしいフレンチオークの新樽を使って熟成するこだわりや、利益の一部をメキシコの様々な施設に寄付する活動なども注目されています。
来日コンサートの際には、サンタナさんとお会いする機会をいただき大切な思い出になっています。
今回ご紹介する「Santo Mezquila」を手掛けるサミー・ヘイガーも、有名ミュージシャンに先駆けて、自身が経営するメキシカンレストラン「カボ・ワボ・キャンティーナ」で出すオリジナルテキーラとして「Cabo Wabo Tequila(カボ・ボ・テキーラ)」をプロデュースしました。以前ロサンゼルスにあるカボ・ワボ・キャンティーナのハリウッド店を訪問しましたが、店内にはサミー・ヘイガーの写真やオリジナルグッズが飾られ、それらを見ながらカボ・ワボベースのマルガリータを堪能するという、まさにハリウッドとテキーラを語るのに相応しい場所。
テキーラから幅広いアガベスピリッツのジャンルへ広がるブーム
メキシコシティに行くと、続々と新しいメスカル専門バーがオープンし、テキーラよりメスカルの品揃えが多いお店があったり、カクテルメニューにメスカルカクテルが何種類もラインナップされていたり、メスカルの勢いを感じる機会も増えてきました。世界的にもテキーラに対してマイナスイメージがない国では、スタートが日本とは違い、より面白いもの、新しいものを求める傾向もあり、テキーラは規制も厳しく個性が出しにくかったり、洗練され過ぎていてちょっともの足りなさを感じる方も出てきています。
「Santo Mezquila」はまさに、テキーラでもなくメスカルでもない、新しいジャンルのアガベスピリッツ。現在はどちらも原産地呼称があるため、テキーラとメスカルを混ぜ合わせる事で、どちらの個性もありながら、テキーラともメスカルとも呼ぶことができません。
2人が注目したのは、そのどこにもない新しいアガベスピリッツであること。
ブルーアガベ100%のテキーラと、エスパディンのメスカルがちょうど50%づつブレンドされており、テキーラの洗練された華やかさも持ち合わせつつ、メスカルのクラフト感や独特のスモーキーなフレーバーをプラスした唯一無二のブランドです。
メスカルの独特な香りが苦手な方でも、そこまでスモーキーさはなくアガベの甘みがしっかり感じられるので、ストレートでゆっくり味わっていただくにもぴったり。
ソーダ割りにして、ハイボールとして食事と一緒にお楽しみいただく飲み方もおすすめです。
ハリウッド俳優やミュージシャンを中心に益々広がるを見せるテキーラビジネス。最近では女性ミュージシャンの参画などもあり、ブランドアイコンとなる著名人によるプロモーション活動が話題となって注目が集まる事で、日本でもより幅広い層に興味を持っていただき、テキーラやアガベスピリッツの魅力が伝わる事を願っています。
※掲載情報は 2019/04/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
テキーラPRプロデューサー
目時裕美
アジア最大級のテキーラの祭典「TEQUILA FESTA/TEQUILA LOUNEG」の主催をはじめ、日本におけるテキーラの記念日となる7月24日「テキーラの日」&2月22日「マルガリータの日」のプロモーション・記念セミナーやイベントの運営を手がける。
テキーラの主要機関であるCRT(テキーラ規制委員会)とCNIT(全国テキーラ産業会議所)、メスカルの主要機関であるCRM(メスカル規制委員会)のサポートの元、情報誌「TEQUILA JOURNAL」を発行。
2011年から毎年メキシコに通い、134ヶ所あるテキーラ蒸留所のうち80ヶ所以上を訪問しテキーラ業界の動向や最新情報を日々ブログやSNSで発信し続けている
テキーラ生産者やブランドオーナー、海外のブランドアンバサダーなどテキーラ業界関係者との交流も深く、新商品のリリースやローンチ企画、来日セミナーやイベントのプロデュース、販売サポート等にも携わる。