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記事詳細
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1932年創業のパリいちのパン屋さんの超素朴なクッキーでフランス料理の真髄を感じる。
18歳ではじめて渡仏したときから、もう何回訪れたでしょうか。パリは大好きな街のひとつです。美しく、美味しい街。見る物、食べるもの、スマートなサービス、大学で西洋調理研究室で学んだ私にはなにもかもが興味がいっぱいで魅力的です。短くて数泊、長いときは家族の留学に付き添って1ヶ月ほど滞在したりと親しんでまいりました。
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素敵な日々の終盤に必ず伺うのが、サンジェルマンデプレの老舗ブランジェリー ポワラーヌさん。こちらは天然酵母のパンドカンパーニュやバゲットを石窯でパリっと焼いたパリ屈指の絶品パン屋さん。早朝からパンを買い求めるローカルの方々で行列のお店です。
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パンはもちろんの美味しさですが、私が日本に持ち帰るために買い求めるのは自家製クッキーのPUNITIONSです。形も焼き具合もちょっと不揃いなクッキーは、材料も粉、バター、卵、砂糖のみという潔さ。まさにお母さんがお家でおやつに焼いてくれたような温かみのある美味しさなのです。サクサクして風味の良いバターの香るお味は飾り気のない美味で、食べる手が止まりません。まさに飽きない、いつも食べたいお味がここにあります。私の理想の家庭料理、飾り気無くシンプルで、でも毎日食べたいようなお味、のすべてがあるのです。いつになっても基本に立ち戻るためにも、パリの香りを思い出すためにも、美味しさのお福分けにも、毎回必ず買ってしまう一品です。
※掲載情報は 2019/03/29 時点のものとなります。
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キュレーター情報
田中伶子クッキングスクール校長
中村奈津子
日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。