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コショウにこだわる名店が生んだ味
スパイス好きな私が、以前から気になっていたのが“生コショウ”。普段私たちが活用しているコショウは、収穫したコショウの実を乾燥させたものですが、生コショウは収穫した実を塩漬けしたもので、一般的なドライコショウとはまったく違った魅力があります。
コショウ料理専門店のレストラン『アパッペマヤジフ』が販売している生コショウの「Break pepper(生)」はスリランカ産のコショウを使って塩漬けされた生コショウ。実がとても柔らかく、ふわりと香りが広がったかと思えば、コショウ特有の刺激がきます。塩漬けされていることで、濃いめの味に感じるかもしれませんが、スッキリとした爽やかさがあるので、普段使っているコショウとの違いがおもしろいほどにわかります。
同シリーズには、粒の形をそのままいかした商品もあるのですが、「Break pepper(生)」をおすすめする理由としては、コショウが砕いた状態になっていることです。カットされていることで、ソースなどに和えやすく、なじみやすくなります。また、料理にのせるだけで見た目からも良いアクセントになります。
活用方法としては、例えば、ローストビーフや刺身に添えてもOK。ホースラディッシュやワサビを「Break pepper(生)」に置き換えてみるとイメージしやすいかも。私はそのままつまんだりもしてしまいますが、アルコール好きならば、日本酒や焼酎のつまみとしても合うのではないでしょうか。
それにしても、販売している『アパッペマヤジフ』という名前、ちょっと変わっていますよね。こちらを逆から読んでみてください。“フジヤマペッパア”となります。名の由来となっている、日本の象徴である富士山にコショウをかけるイラストが可愛いですね。
現在、ホームページでの販売をはじめ、関東の催事にも頻繁に出店していて、東京・自由が丘にショップがあります。一方、レストランはファンが多い人気の店でしたが、現在はクローズ。今後、ショップ併設のレストランを展開予定とのことです。
ドライのコショウと共に、キッチンに常備しておくと料理の幅が広がるかもしれませんね。
※掲載情報は 2019/03/17 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アジアンフードディレクター
伊能すみ子
アジアンフードディレクター/1級フードアナリスト 舞台制作や民放気象番組ディレクターを経て、食の世界へ。調理師専門学校で調理、食文化を学びながら、食の専門家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中心に飲食情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを行う。
「ASEAN食のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、食と旅の提案も手がける。年に数回、アジア諸国を巡り、屋台料理から最新トレンドまで、現地体験を専門webサイトにて多数掲載。書籍『専門店が教える スパイスの基本』(PHP研究所)では、レシピを担当。日本にいながらも他のアジア諸国のおいしい料理を楽しめるような、環境作りを目指す。