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たっぷりの愛情が込められて育てられた“糸島産のしょうが”
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今回ご紹介するのは、福岡県糸島市で有機の野菜を育てている『農業法人 卯(うさぎ)農園』さんの「しょうが」です。秋に収穫され、冬の間出荷されます。
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有機農家さんの集まりがあり、そこに伺ったときに知り合ったのが『卯農園』さん。生産者は、若い女性の三角麻里子さん。とてもステキな向学心の高い方です。
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自然のなかで作物を育てる仕事を尊い仕事と、農家に憧れを抱き就農されたという三角さん。卯年からスタートしたということで、農園に『卯』という名前をつけたのだそう。糸島の美しい雷山の麓で畑と田んぼを営んでいます。栽培する上で、心がけていることは、農薬や化学肥料、そして動物性堆肥に頼らずに、できるだけ自然に沿った栽培を心がけること。なるべく雑味のない、後味のすっきりした味の野菜を目標にしているそうです。
三角さんはもともと“野菜が苦手”だったそうで、野菜嫌いの子供たちの姿を見ると昔の自分のことを思い出すそうです。おいしい野菜を食べていれば、きっと子供たちも、もっと野菜好きになってくれるはずと。自分の作る野菜を「待ってくれている人」がいると思うたびに、頑張ろうとパワーが湧いてくるそうです。
お話をしているうちに、一生懸命に育てていらっしゃる野菜をぜひ食べてみたいと、まずは「しょうが」を送っていただくことに。
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到着するや否や、さっそく「しょうが」を手にして割ってみると、素晴らしく香りが高くて、輝くような黄金色でした。思わず、その場でかじりたくなるような爽やかな香りと、綺麗な色。すりおろしてみると、みずみずしく、繊維も柔らかいので、他のしょうがとは、まったく違うというのがすぐに分かりました。包丁で切ってみると、しょうがに含まれるでんぷん質を感じ、こちらも普通のしょうがとの違いが歴然です。
私の料理教室でも、生徒さんにこのしょうがを紹介したのですが、たいへんな評判となり、皆さんの分もまとめてたくさんお取り寄せをしました。
料理に使うときは、しょうがの風味をより楽しんでいただきたいので、贅沢にたっぷりと。もちろんしょうがは皮に香りがありますので、できるだけ皮も残して料理に使いたいのですが、こちらの生姜の皮はとても綺麗で、一緒に使って全く気になりません。
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炒めものに使っても、とても良い香りなのでアクセントになり、ぐっと味を引き締めてくれます。
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こちらの「しょうが」の味を知ってしまうと、他のしょうがが物足りなく感じてしまいます。収穫され、出回る時期が限られているので、なくなってしまうと次のシーズンが待ち遠しくなるほどです。
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この季節、身体を温めるのに「しょうが」はとてもよいので、甘酒にすりおろしていれたり、生姜シロップを作っておいてお湯で割って飲むのもおすすめです。
なお、秋に収穫された「しょうが」は数に限りがあるので、お取り寄せされる場合は早めにご連絡されるとよろしいかと思います。
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万が一、しょうがの季節が終ってしまっても、水を一滴も使わずにシロップやジャムを手作りされているので、芳醇なしょうがの香りが閉じ込められたこちらの商品もおすすめです。定番の生姜焼きといったお料理や、クッキーなどお菓子づくりにも幅広くアレンジできる「生姜ジャム」と、紅茶に入れたり、ジンジャーエールにできる「生姜シロップ」もアイデア次第で色々アレンジを楽しめそうです。
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昨年末ご結婚され、ご主人とともに力を合わせて、農業に邁進されている三角さん。スタッフの方が赤ちゃんを連れてきてくれたそうで、お二人と一緒に撮った写真を送ってくださいました。「きっと将来、こちらの赤ちゃんも三角さんの作ったおいしいお野菜がいっぱい食べられるのね」となんだか微笑ましく思いました。
若い生産者の方がこのような素晴らしい有機野菜を作ってくださることが、とても嬉しく、そして頼もしく感じられます。多くの方に知っていただきたい逸品です!
■お問い合わせ先
農業生産法人 株式会社 卯(うさぎ)
〒819-1132 福岡県糸島市有田70-1
TEL:092-324-1224
※掲載情報は 2019/01/30 時点のものとなります。
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キュレーター情報
おから料理研究家
高橋典子
料理研究家・おから料理研究家/NONNON cooking salon主宰/NIPPONおからプロジェクト代表
慶応義塾大学法学部法律学科卒業後、金融機関で約6年間の勤務。ロンドンとニューヨークでの約3年間の在住中、新しい食材や各国料理に出会い食文化の違い、食の安全の大切さ、日本の食材の素晴らしさを感じたことが「食」の仕事へ進むきっかけとなる。
帰国後、集英社・料理月刊誌「TANTO」のホームシェフとして選出され、レシピ提供など誌面で活躍。豆富にとうさんのおからと出会い、おからをライフワークにすることと決める。
2002年から自宅で料理教室「NONNON cooking salon」を開始。
2010年5月、初の著書「おから、豆腐、豆乳、野菜のお菓子」(文化出版局刊、第3刷)を出版。
2015年の「これがおから?なDailyレシピ」(文化出版局刊)出版をきっかけに、「NONNONおから普及プロジェクト」(2017年「NIPPONおからプロジェクト」に名称変更)を立ち上げ、おからの新しいイメージを作り、日常の食卓で多くの人におからを活用してもらえるような普及活動を幅広く行っている。