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大原松露饅頭
大原松露饅頭【24個入り】
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夏化粧を施したお嬢さんがビーチサンダルを履いて白い砂浜を歩いてゆく。こんがりと焼けたショートパンツから伸びた脚は「松露饅頭」の色にそっくりだ。
その名は、文禄の役後に高麗から伝わったとされる焼饅頭に阿わび屋惣兵衛が手を加え献上したところ虹の松原に自生する松露(キノコ名)に似ていたことから名づけられたとか。
中には漉し餡が入っており、割ってみると花火の掛け星のようになっている。薄い皮は、まさに着火剤のごとく上手く延ばされている。掛け星は食べられないが「松露饅頭」はちょっと苦めの緑茶をお供にすると最高である。
五つ六つを器に盛ると花雷が上空でドンドンドンと破裂したような雰囲気を醸し出す。唐津の花火は何といっても銀滝だ。別名、ナイアガラの滝とも呼ばれるが、滝幅は500メートルもあり驚くなかれ銀色に変化するまでは紅や緑色が一般的だが、ここは虹の七色だ。その水面に映ったものを動画に撮るのは至難の業。ひとつひとつの色の明るさが異なり露出は困難を極める。
そんな時はやけくそに松露饅頭を口いっぱいに頬張り、麦茶をグビッ。待ち時間は長いから10個入りのパッケージはすぐに空になる。そういえばナイアガラの前には直径60センチの二尺玉が上がる。松露饅頭の24倍の大きさだ。
中には漉し餡ではなく「割薬(わりやく)」と「星」がたんまりと詰まっている。筒に仕込むのも一大作業だ。もちろん人間が抱えてできることではないからクレーンで玉を吊り上げて、ゆるりゆるりと落とし込む。これだけ大きくなると黒玉を防ぐために導火線が二つある。
この二つの導火線にも必ず火が入るようにカッターで切れ目を入れ薬紙を挟んである。筒の位置は防波堤左岸。カウントダウンが始まる。5・4・3・光の尾を引きながら玉が上昇する。ドッカ~ン。余り大きさにフレームに入り切らない。錦色の松露饅頭が1000粒程広がる。その後にカラフルな餡が小さな花を咲かせた。バンザーイ!
※掲載情報は 2019/01/06 時点のものとなります。
ハナビスト
冴木一馬
山形県鶴岡市出身
報道カメラマンを経て1987年から花火の撮影を始める。1997年花火師(煙火打揚従事者)の資格を取得。 同時に肩書をハナビストとし、世界各地の花火を記録をしながら歴史や文化の研究をはじめる。 2002年から花火を題材にした版画の製作と同時に花火大会運営のプロデュースも手がける。 同年11月、1000大会の撮影を記録。 写真の原版は2万点以上ストック。 スチールに関してはワンシャッターにこだわり多重露出をおこなわず、花火本来の姿を追い求めている。 世界各地の花火をはじめ、あらゆる種類の花火写真があり、その解説も行う。
【受賞暦】
富士ゼロックス株式会社 「美の計算」 日刊工業新聞社賞受賞 2002年
【Post】
大阪観光大学 学外研究員
日本花火写真協会顧問
フォトサロン写楽顧問
花火の会顧問
【趣 味】
オペラ鑑賞
焼物鑑賞
スポーツカー
【好 物】
お雑煮
チョコレートスフレ