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クリスマスに欠かせないグリューワイン
ドイツ人にとってクリスマスは一年で一番重要な祭日です。クリスマスツリーはドイツで生まれたといわれ、現在では日本でもあちこちで開催されているクリスマスマーケットも、ドイツでは14世紀からありました。
寒いクリスマス時期に食べるものにはスパイスが入ったものがいろいろあります。シュトレン、レープクーヘンなどがそうですが、何といってもグリューワイン(Glühwein、ドイツ語の発音はグリューヴァイン)が代表的です。ワイン(赤が多いが白もある。アップルワインで作るものもある)を温め、オレンジやレモン、砂糖かハチミツに、シナモン、カルダモン、丁子(クローブ)、コリアンダー、ナツメグなどの香辛料を好みの量で加え、熱々をいただきます。古代から香辛料をワインに入れて飲む方法はあったと言われますが、主にドイツなど中部ヨーロッパでよく飲まれています。昔は、香辛料は貴重品だったため、グリューワインは主に貴族階級に飲まれていたそうです。香辛料を使った食べ物がクリスマス時期に出回るのは、貴重な香辛料を一年で一番重要なこの時期にできる贅沢だったのでしょう。また、香辛料には体を温めるものもありますから、冬に使うのは効果的ですね。
お家でも簡単にグリューワインが作れるスパイスミックス
そんなグリューワインが、お家でも簡単に作れるスパイスミックスがあります。ティーバッグに入っているのでますます手軽です。オレンジピール, シナモン, クローブの3種類がミックスされています。ワインを温めたら、ティーバッグを入れて数分経ったら取り出します。好みで甘味をつけても。
お酒が飲めないという方には、紅茶に入れても美味しくいただけますよ。
お気に入りのマグカップで寒い冬を温かく過ごしましょう。
※掲載情報は 2018/12/22 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ドイツ食品普及協会 代表
森本智子
ドイツ在住11年、日本帰国後はドイツ農産物振興会日本事務所にマーケティングマネージャーとして勤務。2010年同団体の解体を機に独立、株式会社エルフェンを立ち上げドイツ食品・飲料の輸入・販売サポート、展示会の出展サポート・コーディネート、ドイツの展示会、会社訪問のガイド・コーディネート、ドイツ食文化セミナーの開催、ドイツの食の情報発信に関わる活動を行っています。
株式会社エルフェン:http://elfen.jp/
一般向けのイベントではドイツ大使館主催「ドイツフェスティバル」の立ち上げ、運営メンバー。
日本ではただひとり、ドイツ ドゥーメンス・アカデミー認定ディプロム・ビアソムリエの資格を持つ。
なかなか日本では知られていないドイツのおいしい物をご紹介していきたいと思っています。
著作:フォトエッセイとイラストで楽しむ ちいさなカタコト*ドイツ語ノート 国際語学社
ドイツパン大全 誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=5380