世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

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食べた瞬間にどこか懐かしさのある優しい味わいの南部せんべい。小麦とゴマの香りが後をひく、お茶うけにぴったりな岩手県の名物菓子です。

 

数ある南部せんべいのなかでも、巖手屋ブランドの南部せんべいは地元の人はもちろん、観光客のお土産としても大人気。なんといってもその商品ラインナップがすごいのです。定番のゴマや落花生の他に、リンゴ、玉ネギ、納豆など100種類以上にも及んでいます。

Tree To Barの大人な味 チョコ南部PREMIUM「Nanbu Tablet」

そんな南部せんべいに新たな風を吹き込んでいるのが、チョコ南部PREMIUM「Nanbu Tablet」です。2018年11月、イタリアで行われた世界的なチョコレートの品評会「インターナショナル チョコレート アワード」世界大会で銅賞を獲得。同アジアパシフィック部門銀賞を経て受賞されました。パッケージもかっこよくて、南部せんべいのイメージをガラリと変えた一品です。

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

昨今は、カカオ豆の焙煎から製造までを一貫して関わるBean To Barが注目されていますが、こちらはなんと、Tree To Barです。台湾・屏東県にあるチョコ南部専用のカカオの木からから収穫、製造されています。カカオ栽培に適した温暖なカカオベルト地帯のなかでも最北端といわれる屏東県は、著名なショコラティエが訪れるほどに注目されている地域なのです。

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

ダークチョコレートのタブレットには、砕いた南部せんべいをトッピング。せんべい本来のサクサク食感を維持するために、5mm以下に刻んでカカオバターに漬け込んでいます。そうすることで、チョコレートの味と調和させて水分の浸透を防いでいるとのこと。

 

チョコレートはブドウのようなフルーティーな酸味がありながらも、しっかりと深みがあり、そこに南部せんべいの塩気とゴマの香りが絶妙なマッチングです。食感もしっかりいかされていて、お茶のお供と思っていた南部せんべいが、ワインと合わせてもよいくらいにおしゃれなタブレットに変身しています。

ギフトにもぴったりなアイデア満載

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

実は、「Nanbu Tablet」はグッドデザイン賞も受賞しています。デザイン性の良さは、見れば一目瞭然。タブレットの表面にある幾何学模様をよく見ると、“南部せんべい”とあるではないですか!これにはビックリです。タブレットを割りやすくするための溝もおしゃれデザインですね。

 

さらに、パッケージの材質にはカカオ豆の皮を再利用したカカオ紙を使用。巖手屋南部せんべいのアイコン的存在、マンガ家でデザイナーのおおば比呂司さんのイラストもしっかり描かれています。このイラストのファンである私は、どんな風に描かれているかが購入時の楽しみなのです。

「チョコ南部」が破棄!?受賞パーティーで涙

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

今回、世界大会の前にアジア・パシフィック部門での受賞パーティーがありました。製造販売の小松製菓関係者をはじめ、二戸市長、ゲストの女優でタレントの山田まりやさん、俳優の草野とおるさんなどが出席する中、大変盛り上がりました。

世界的な品評会で受賞!南部せんべい×チョコの斬新なアイデアNanbuTablet

商品開発や企業展開の話を聞いていると、実際に二戸市の店舗に行きたくなります。なかでも、巖手屋の人気商品「チョコ南部」の秘話を題材にした短編映画の上映会には衝撃を受けました。なんと約3万箱1000万円相当の「チョコ南部」を廃棄してしまった実話なのです。商品に対しての社長の思い、社員の苦悩が描かれていて、もう涙モノです。

 

老舗ブランドの斬新なアイデアの数々に、益々魅了されてしまいました。創業者である小松シキの記念館開業、二戸の地名が由来となったチョコレート工場と店舗の複合施設「2door(ツードア)」のオープンなど、観光客やファンを楽しませるアイデアもすごいです。

 

「Nanbu Tablet」は、ギフトにしても喜ばれるでしょうし、来年のバレンタインデー用としても、ぜひチェックしてみてくださいね。

※掲載情報は 2018/11/28 時点のものとなります。

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キュレーター情報

伊能すみ子

アジアンフードディレクター

伊能すみ子

アジアンフードディレクター/1級フードアナリスト 舞台制作や民放気象番組ディレクターを経て、食の世界へ。調理師専門学校で調理、食文化を学びながら、食の専門家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中心に飲食情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを行う。     
「ASEAN食のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、食と旅の提案も手がける。年に数回、アジア諸国を巡り、屋台料理から最新トレンドまで、現地体験を専門webサイトにて多数掲載。書籍『専門店が教える スパイスの基本』(PHP研究所)では、レシピを担当。日本にいながらも他のアジア諸国のおいしい料理を楽しめるような、環境作りを目指す。

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