カレーに合うのはバスマティーライスだけじゃない!

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香りプラス食感、噛み応え、水分の吸収率。カレーのお供を選ぶ楽しみ。

暑い中で食欲を出すためには、やはりスパイス。だから、カレーですよね。
 カレーを食べるにしても最近はたくさんの国のたくさんの食文化のなかから選択ができる良き時代になりました。インド料理、スリランカ料理、ネパール料理、タイ料理……。
 今回はタイ料理のお米のお話です。これだけエスニック料理が身近になりましたから、カレーのパートナーであるライスについてもっと掘り下げて、より美味しさを追求しようではありませんか!

カレーに合うのはバスマティーライスだけじゃない!

 ジャスミンライスをご存知でしょうか。香米とも呼ばれるためジャスミンの香りがするの?と思われるかもしれませんが、さにあらず。稲の穂がジャスミンの花のように白いからなんです。
 では香りはどうなのかというと、それはもう、高貴な「すーっとした」品の良い香りです。脱気してあるこの商品の袋にハサミを入れて開けるとき、意識して楽しみにしてみてください。「うわーっ!」と思いますよ、香りが流れ出てきます。まだ炊いていないのに!

 

 この節カレーをかけるお米ではインドやパキスタンのバスマティーライスが有名ですね、あちらはポップコーンのような香りです。そしてバスマティーは茹でることで長さが伸びてでんぷん質に隙間ができて(茹ですぎると横に縞がつき更には折れてしまうくらいもろく)、その結果そのでんぷんの隙間からカレーの汁が染み込む……それがまた美味しいわけです。あくまでも消化にも軽く、ふわっとしています。あれはあれで、インド料理にはピッタリなわけで良く出来たものです。

カレーに合うのはバスマティーライスだけじゃない!

対してジャスミンライスですが、こちらは比較するとプリッとしています。長さもやや短くて噛むとまた香りが出てきます。ですからこちらは……私いわくですが、カレーを染み込ませるのではなくて一緒に競わせながら口に運び、「噛みしめる」のです。ですからあまりシャバシャバな汁状よりもややココナッツミルクの絡んだような濃度がおすすめ。

 

 ですから炊くときにはこれは水分が多すぎてはいけないわけです。この米に関しては炊飯器で炊くほうが、「湯取り法」と呼ばれるパスタを茹でるようにして炊くやり方よりも私はいいと思っています。水加減は日本米よりもやや多めと言われていますが、私は同じに水加減して少し固めな炊きあがりを好みます。ですから、日本米用のカップで2合とか3合とか測り、研ぐというよりサッと洗って水を流したら炊飯器の目盛り通りに水加減をして、吸水させずにすぐにスイッチを入れてしまいます。かんたんでしょう?

 

いろいろなブランドのジャスミンライスが販売されていますが、中でもおすすめは500gと、多すぎないサイズで購入できる「ユウキリテール」のものです。品質的にもいつも安心できるのもおすすめできるポイントです。

カレーに合うのはバスマティーライスだけじゃない!

今回は人気もののグリーンカレーをかけました。なんと、レトルトです。ナスを切って足しました。最近のレトルトは優秀ですからね、コブミカンの葉まで入っていますし、暑い日の昼ごはんにはこれで十分。ただし、お米で贅沢をするわけです。
 満足感高いですよ。おすすめです。ぜひジャスミン米をストックしておいてくださいね。

※掲載情報は 2018/09/27 時点のものとなります。

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キュレーター情報

香取薫

インドスパイス料理研究家

香取薫

有限会社 食スタイルスタジオ 代表取締役
キッチンスタジオ ペイズリー 主宰。
1985年、ボランティアで訪れたインドでスパイス料理に魅せられ、本格的に研究を始める。さまざまな地方で本場の家庭料理を習う。料理教室は1992年創業、数多くのインド料理店主、講師を輩出。教室にはスリランカ料理とアーユルヴェーダ料理コースも併設。ポリシーは日本の気候や日本人の味覚に合う健康的なスパイス使い。
著書に『5つのスパイスで作れるはじめてのインド家庭料理』(講談社)、『家庭で作れるスリランカのカレーとスパイス料理』(河出書房新社)、『アーユルヴェーダ食事法 理論とレシピ──食事で変わる心と体』(佐藤真紀子共著、径書房)、『『ひとりカレー かんたんレシピ45』(幹書房)、『家庭で作る本格インド料理』(マーブルトロン)、『アーユルヴェーダ・カフェ』(著・上馬塲和夫、料理・香取薫/地球丸)、『うまい、カレー。』(ナツメ社)、『チャラカの食卓 二千年前のインド料理』(伊藤武共著、出帆新社)などがある。

日本アーユルヴェーダ学会 評議員
日本香辛料研究会 会員

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