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GI産品とは、生産者の誇りが詰まった品ばかり

皆さんは、「地理的表示（GI）」ってご存知ですか？地理的表示を英語表記にすると、Geographical Indicationとなり、略してGI（ジーアイ）という呼び名で親しまれています。

地理的表示（GI）保護制度とは、地域で育まれた伝統を有し、その高い品質などが生産地と結び付いている農林水産物や食品等の名称を知的財産として保護する制度のことです。世界では既に100カ国以上が導入していて、日本では農林水産物・食品等のGI保護制度が平成27年（2015年）から導入されています。

たとえば、最近海外からも大きな注目を集めている日本の最高品質の「牛肉」だけで既にGIに登録されているのは、8種類にも及びます。

三重県の「特産松阪牛（まつさかうし）」や兵庫県の「神戸ビーフ」、岩手県の「前沢牛（まえさわぎゅう）」……など、皆さんも耳にしたことのある銘柄牛ばかりではないでしょうか？

地域に根ざしたつくり手（生産者）の誇りが詰まった産品の数々、そんな高い品質を証明する証がGIマークなのです。私たちが確かな品質の商品を手にするためにも、これはもう知らなきゃ損ですね！

ちなみに、私たちが目にすることのある「地理的表示（GI）マーク」は、農林水産物・食品等の名称で、その名称から当該産品の産地を特定でき、産品の品質等の確立した特性が当該産地と結び付いているということを特定できるものに対し、表示できるマークです。

美味しいだけではない！地域の特色を生かした食材を楽しむ

8月中旬、ippinのキュレーターの方にご参加いただき、貴重なGIの食材や産品を使った試食会が開かれました。今回、試食会場となったのは、武蔵小山にある素材を生かした和食で評判の『蕎麦割烹倉田』。GI産品を使って、9品の懐石コースを創作していただきました。

試食会の冒頭、農林水産省食料産業局知的財産課の尾﨑課長より、GIの普及や今後の展望について、説明がありました。

平成30年（2018年）8月7日現在の登録状況としては、36都道府県から65産品と海外から1カ国の1産品が既に登録をされています。

GI登録することで、以下のメリットがあげられます。
・国が模倣品を取り締まることで、ブランド価値が守られます。
・GIマークにより、他の産品との差別化が図られます。
・日本と外国との国際約束により名称が海外でも保護されます。

日本の優れた輸出産品は海外でも高く評価されていますが、産地の信用と利益を守っていくためにも、今後GI産品の登録数を増やし、ブランド名の不正使用などを防ぐ必要があります。

GI登録を受けることにより新たな付加価値が生まれ、生産者が誇りを持って産品を作ることで品質はさらに向上します。地域ならではの特色を生かした流通を生み出すことができます。

「GI」の認知度向上や、理解を深めていくことは、私たちにとっても大切な地元の産品を守り育てていく上で大変重要なこととなります。

GI産品の特色を生かした料理の数々に感銘の声がぞくぞく

GI産品を使った特別コース。試食を前にippinキュレーターの皆さんも期待が高まります。今回は全ての料理にGI産品を使い、倉田シェフの手によって、その特色を生かした素晴らしいメニューが登場しました。

【先付け】長芋羹、叩きおくら馬糞雲丹、吸酢（もろみ酢）、生姜
【一品目】吉川茄子含ませとろめんがけ、帆立昆布〆花穂紫蘇べっこう飴、くろさき茶豆、山葵
【お凌ぎ】みやぎサーモン酢〆と漬け炙り寿司ガリ
【お椀】大和しじみ潮汁､しじみ霞寄せ､新取菜二身、焼椎茸、木ノ芽
【お造り】みやぎサーモン焼霜造り、生しらす、かぼす酢、茗荷、長芋
【焼き物】鴨ロース、吉川茄子、無花果、新銀杏、栗麩、八丁味噌餡
【箸休め】市田柿、くるみ和え射込み、春菊大根、梨
【食事】連島ごぼうのきんぴら、手打ちそば、つみのり、けずり、青葱
【デザート】入善ジャンボ西瓜シャーベット、もろみ酢ゼリー、冬瓜、バジルシード