記事詳細
紹介している商品
主に生食用に出荷されるパプリカがなんとジャムに!
島根県飯南町は広島県との県境、中国山地の麓に広がる小さな町。出雲から広島に繋がる街道沿いに温泉や農場、素朴な道の駅が並ぶのどかなところです。
寒暖の差が大きくお米や野菜づくりに適したところでもあり、夏場はメロン、パプリカ、トマトなどが首都圏に出荷されています。
その中でもパプリカは特筆モノ。肉厚で色合いも濃く、私がこれまで扱った中でも抜群に品質の良いものでした。パプリカは主に生食用に出荷されますが、カフェ『ラムネMILK堂』では加工品として見事なジャムに仕上げています。
パプリカジャム、もともとは地元の農家さんの所得の安定を考え、飯南町の高校生が発案したものです。赤と黄色がありますが、いずれもパプリカとグラニュー糖、レモン果汁だけで仕上げたシンプルなもの。パプリカ特有の上品な苦味を和らげるほんのりとした甘さを加え、レモン果汁で味わいの輪郭を整えています。
パンにつけてもよし、サラダのドレッシング代わりに、アスパラのソテーに添えるソースに、などなど応用範囲はどんどん広がり、料理するのがきっと楽しくなることでしょう。色合いもとても綺麗で、いろいろな料理に添えて彩りを美しくすることができそうです。
『ラムネMILK堂』にはジェラートやドーナツなど地元の野菜を使った、素朴でちょっとお洒落な商品がたくさん並んでいます。ぜひご覧になってみてください。
※掲載情報は 2018/04/27 時点のものとなります。
- 4
キュレーター情報
フードビジネスデザイナー
嶋啓祐
全国の農村漁村をくまなく巡り、そこで使うホンモノの素材を探すことをライフワークにしています。ホンモノはいつも隠れています。全国の肥沃な土地で、頑固で不器用な生産者が作る「オーガニックな作品」を見つけて、料理人が少し手を加える。それが「ホンモノの料理」になります。毎月地方に足を運び、民泊に泊まり、地元の方々とのコミュニケーションを作るのが楽しみです。自然豊かな日本全体が食の宝庫です。自然、風土、生産者、素材、そして流通と料理人とその先にいる顧客。食に関わるすべての方が幸せになるような「デザイン」を仕事にしています。1963年に北海道は砂川(日本一になった美味しいお米ゆめぴりかの産地)で生まれ、18歳上京。大好物はイクラ、クレソン、納豆、ハーブ、苦手なのは天津丼などあんかけ系、豚足、焼酎。趣味は全国の神社巡りとご朱印集め。2018年より自宅料理コミュニティ「ビストロ嶋旅館」を主宰。