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身近にあって実は奥が深い七味唐辛子
日々の生活に欠かせない食事は、食材そのものの素晴らしさもさることながら、味付けも美味しさの重要なファクターになることは明らかです。特にスパイス関係の調味料は、ダイレクトに料理の味を左右したり補完したりするので、吟味することが大切。辛さという側面だけで考えても、辛子、わさび、柚子胡椒、唐辛子など様々な方向性があります。
私自身は一味唐辛子のような直線的な辛さも大好きですが、複合的な辛さも捨てがたいですね。代表的なものですと、コンビニやスーパーなどでも気軽に販売されている七味唐辛子。でも突き詰めると物凄く奥が深いです。
全うな香辛料会社が産地にまでこだわる
私が今、とてもお気に入りなのが『三色香辛料』のもの。東京都練馬区の企業で昭和38年の創業。「生産者の見える素材で、素材の味・食材の味を壊すことなく安心して食を楽しめる商品をお届けする」をモットーに、香辛料の販売や粉わさびの製造などから始まり、最近ではぬかやキムチの素なども手掛けている香辛料会社です。ということは、もうお分かりの方もいるかもしれませんが、「純国内産七味唐からし」という商品があるんです。
例えば日本のゴマ消費量はほぼ100％外国産。でも、国内にもゴマを栽培している農家さんがいるわけですね。大手メーカーのS＆B、ハウスといったところも国内産七味唐辛子を販売しています。でも『三色香辛料』のそれはレベルが違います。唐辛子（島根県産）・陳皮、山椒（和歌山県産）・白いりゴマ（鹿児島県産）・青のり（徳島産）・赤しそ、焼きのり（愛知県産）と、きちんと産地まで表示。味もバランスというよりも各々が主役で、特に香りよく辛味の強い島根産唐辛子をベースとしてお互いがぶつかり合う、ワイルドさを感じる仕上がり。まさに極上の七味唐辛子。豊かな風味と食感を同時に楽しめる贅沢なブレンドです。
※掲載情報は 2018/04/16 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードジャーナリスト
はんつ遠藤
東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は８０００軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「ＪＡＬ（Ｗｅｂ）」などに連載中。また近年は料理研究家としてＴＶラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』（幹書房）、『おうちラーメンかんたんレシピ３０』『おうち丼ぶりかんたんレシピ３０』『全国ご当地やきとり紀行』など２５冊。
