歴代卒業生が受け継ぐ“襷の味”自由学園食事研究グループの「手作りクッキー」

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お茶をしながら見学可能、音楽会や結婚式にもおススメ

池袋駅から徒歩10分の閑静な住宅街に建てられた『自由学園 明日館』。
今回はここで買える美味しいクッキーをご紹介いたします。

 

歴史を紐解きますと、家計簿を考案した日本初の女性ジャーナリスト、クリスチャンでもある女性思想家の羽仁もと子と羽仁吉一の夫婦によって1921(大正10年)年4月15日、キリスト教精神(プロテスタント)に基づいた理想教育を実践しようと、東京府北豊島郡高田町(現・豊島区)に設立された学校です。新約聖書『ヨハネによる福音書』8章32節「真理はあなたたちを自由にする」から学校名を「自由学園」と名付け、「自給自足」をモットーとした精神を教育のひとつとして与えました。

 

今回ご紹介する、『自由学園 明日館』で販売されている手作りクッキー。
これも「自給自足」の自立の精神から生まれた賜物ではないかと思います。
時は流れ、今日、明日館内にあるギャラリーショップ「JMショップ」では、自由学園や当時の明日館の設計にあたったフランク・ロイド・ライト氏に関わるさまざまなものを販売しており、「自由学園食事研究グループ」のクッキーもそのなかのひとつとして購入することができます。

70年間培った幸せを伝える伝統の味

この自由学園食事研究グループは、女子部卒業生たちで構成され、約70年にわたりOGからOGへとその精神の襷が引き継がれ、現在にいたります。
「口にはいるものはひとつずつ、丁寧に、自分たちでつくる」。
たくさんの種類の手作りのクッキーは缶にみっちりと敷き詰められていて、幸せがいっぱい。「食べたことがない」という友人・知人に差し上げたとき、缶を開けた瞬間の顔は「なんともいえない幸せの笑顔」で、こちらの作戦も「成功!」となるわけです。

 

ココアやシナモン、メレンゲ、銀紙に包まれたブラウニーなどの甘いものだけでなく、チーズやソルトなど、味も形も違うクッキーがバランスよく所狭しと入っている、シンプルな味の中に信念を感じた逸品であります。

歴代卒業生が受け継ぐ“襷の味”自由学園食事研究グループの「手作りクッキー」

自由学園明日館外観

 

現在、自由学園の学校運営自体は東久留米市に移転しましたが、明日館は今もなお健在で、動態保存の重要文化財(1997)として一般の見学や音楽会、勉強会、結婚式(名店の『コルドンブルー』が手掛けています)などで開放・利用されています。

歴代卒業生が受け継ぐ“襷の味”自由学園食事研究グループの「手作りクッキー」

明日館講堂(結婚式場としても使用可能)

 

帝国ホテル設計のために来日したフランク・ロイド・ライト氏の初期時代利用された木造漆喰の型枠壁式工法(ツーバイフォーの先駆け)。中央棟を中心に東西に高さを抑え、広がる地を這うような佇まいを特徴として造られたプレリースタイル(草原様式)の作品です。関東大震災・第二次世界大戦からも難を逃れ80年の歳月が経ち、近年保存修理が行われ、息を吹き返しました。

歴代卒業生が受け継ぐ“襷の味”自由学園食事研究グループの「手作りクッキー」

ホール(喫茶)

 

これからお散歩にも良い季節、食堂にてライト氏の弟子である遠藤新の作った帝国ホテル同様の六角形の背もたれの椅子に座って校内でお茶をしながら出される『自由学園 明日館』のお茶菓子を頂き、桜を眺めるのもまたお勧めです。
そんな話を話題に盛り込みながら、学び舎のお仲間と共に美味しいクッキーを頂くのもオツではないでしょうか。予約は必須です。

歴代卒業生が受け継ぐ“襷の味”自由学園食事研究グループの「手作りクッキー」

※掲載情報は 2018/03/26 時点のものとなります。

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キュレーター情報

水越かをり

秘書

水越かをり

上場建設会社に入社後、総務、広報を経て、会長・社長の秘書として約20年担当。
「手土産」を選ぶ際、特に気を付けている「気遣いさせすぎない手土産選び」。社内でもプライベートでも手土産をお勧めする場合は必ず自分で買って試食をしたものの中から選んでいます。「味」「見た目」「コストパフォーマンス」「差し上げる方の出身地」「その方の大切にしているもの」等色々な視点で差し上げる方を思い浮かべながら、話題の新商品から老舗の伝統の味を守る品物まで、差し上げる方に寄り添った品物選びをしています。
プライベートでは現在は英会話、着物を現在習っています。どちらも個人レッスンで先生に恵まれ、仕事とはかけ離れた集中できる時間を大切にしています。長年訪れる香港の友人たちとの交流の中で、従来嗜んでいた茶道や華道に加え着付けを習い日本の伝統について英語で語り合うこと、また、世界の習慣を学ぶことも楽しみのひとつです。来たる東京オリンピックに向かい、訪日される海外の方々へのボランティアガイドをするので、一緒に日本の伝統文化の事を触れた折に日本の手土産の習慣についても説明できる日を楽しみにしています。

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