スペインやイタリアなど地中海に面したヨーロッパ諸国で愛される「オリーブ」。高温で乾燥する夏と比較的温暖で雨の多い冬という特徴を持つ地中海性気候を代表する作物で、塩やオイルで漬けたオリーブの実をヨーロッパではテーブルオリーブと呼び、食卓に欠かせない一品として親しまれています。大人になってお酒を覚えてから、大好きになったという人も多いのでは？ 今回はそんなオリーブのめくるめくグルメをお届けします！

世界一のオリーブ産出国は実はスペインということをご存知でしょうか。こちらはそのスペインで生産されるオリーブのわずか1%にも満たない量しか収穫されないチア編希少なオリーブです。スペイン南部アンダルシア地方のマラガで育まれる「アロレーニャオリーブ」はスペインで唯一、銘柄と生産地域が保護されているブランド品種。食感・香り・味とどれをとってもピカイチで、嫌いな人も一度試してほしいオリーブです。

日本で初めてのオリーブの実の専門店としてオープンした『オリーブマーケット』では、手軽に本場同様の「オリーブ漬け」が手に入る重宝するお店。相模原本店のほかに、銀座や大阪、札幌、仙台に直営店を展開します。いっぱいあると何を選んでいいのかわからないという人のために料理家の湖山くれみさんがおすすめするのが、銀座店限定で販売している「4種のアソート」。本場のようにスパークリングワインと合わせてみてはいかが？

『GOYA』のオリーブシリーズは、スペイン南部アンダルシア産マンザニロ種の厳選された良質なオリーブを使用しています。塩分が気になるという方も安心な減塩タイプも登場しました。ヘルシーなのはもちろんですが、減塩されたことでオリーブの味わいをより深く感じられます。やわらかな食感に、ほのかな甘みで酸味は穏やか、苦み・エグミはほとんど感じません。軽やかで食べやすいのでオリーブデビューにもイチオシです。

小豆島で築100年以上の蔵で伝統調味料の醤油を製造する会社『金両醤油』が、栽培から手がけているのが「とれたてオリーブの塩漬け」。地中海地方の風土に似ている小豆島はオリーブの生産量は国内一位。日本で唯一となる品評会ORIVE JAPANで受賞経歴もあるこちらのオリーブは瓶の蓋を開けるとやさしい香りが広がり、光沢のあるぷっくりと小粒で実がしまっています。フレッシュそのもののオリーブで、国産の力に魅せられるでしょう。

地中海地方最北端に位置するフランス・ニヨンス村は、海岸地方に比べて冬は若干気温が低くなります。そこで栽培されるのが“タンシュ種”と呼ばれる地域固有種のオリーブ。他の地域とは少し違うコク深い上品な味わいで、ニヨンス村で採れるオリーブの実は、厳しいAOC（フランスの品質保証制度）が認められています。こちらはそのオリーブをペースト状にした「タプナードソース」。お肉やクラッカーに合わせてお楽しみください。

ここからはオリーブを使ったデザートをご紹介しましょう。贈り物としても定番のマロングラッセをオリーブで作ったのが、小豆島の『東洋オリーブ株式会社』の「おりーぶぐらっせ」です。青く実った新鮮なオリーブの実の種をとって、糖蜜で丁寧に長時間熟成して仕上がるグラッセは、あまじょっぱさが甘すぎず、塩気も強すぎず、なんともいえない良いバランスです。お酒との相性も良いので、大人時間のおともにいかがでしょう。

風味豊かなオリジナルブレンドのホワイトチョコレートをメインに、新食感＆新たな味覚を打ち出した、ホワイトチョコレートの専門店『pure coco TOKYO』。独自ブレンドのホワイトチョコレートでコーティングしているのは、グラッセした種ぬきのオリーブの実。ティータイムの珈琲や紅茶だけではなく、シャンパーニュやワイン、もちろんウイスキーにもよく合います。オリーブの塩気も充分に感じられて、まさに大人好みのスイーツですね。

長崎県大村湾に浮かぶ小さな島・竹ノ島。人口10人という小さな島で見つけたオリーブ菓子が「小さな島のオリーブ畑」です。お父さんが育て、お母さんが塩漬けにし、宣伝は娘たちが手がけている、まさしく家族の絆で作り上げた手作りのやさしいお菓子です。丁寧に収穫されたオリーブの塩漬けを乾燥させたものと、有機ナッツをブレンドし、塩とメープルシロップのみで加工したお菓子は、素材そのもののおいしさを味わえます。