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北ドイツ伝統のリンゴを使ったケーキは素朴で温かな味わい
この季節になると、楽しみなのがリンゴを使ったデザート。焼きリンゴやアップルパイなど美味しいものがたくさんあります。特に私が住んでいたスイスをはじめとするヨーロッパでは、リンゴを使ったお菓子の種類も豊富。そこで、今回はとってもオススメの北ドイツ風リンゴのケーキをご紹介したいと思います。
広尾にある「シュロスベッカライ」さんは、以前ご紹介したドイツのマジパン「ニーダーエッガー」の商品を扱っていますが、オリジナルレシピのドイツ菓子も豊富。
ドイツから来日されたご主人と日本人である奥様は北ドイツのハンブルグに住んでいたということもあり、北ドイツのお菓子にこだわったてオリジナルレシピのケーキや焼き菓子を提供しています。
その中でも多くの方が買い求めていくのが、私もお気に入りの「アップフェルクーヘン」。リンゴのケーキです。バタークリームとマジパンをサンドした濃厚な味わいのチョコレートケーキ「ザッハートルテ」と並び人気のケーキだそうです。
こちらの「アップフェルクーヘン」は、とても優しい味わいのケーキ。自然な甘さが心地よく、どこかほっとさせる味。食べ終わってしまうと「また、食べたい」と思わせる、他のリンゴを使ったケーキとは違う深い印象が残ります。
産地にこだわり選んだ「甘いリンゴ」と「酸味のあるリンゴ」をミックスして味のバランスをとっているそうで、柔らかく煮てくずしたものと、少し形を残し歯ごたえを感じさせるものの異なる食感で楽しませてくれます。ひとつひとつの作業で手間を惜しまず、丁寧に作られているのが伝わってきます。
そして主役であるリンゴを引き立てるのが、ほんのりラムが香るレーズンと、パイ生地ではない、甘さ控えめの柔らかなクッキー生地。ほろっと崩れる生地は、口どけもよく中に入っているリンゴと一緒に楽しめて、お子さんからお年を召した方までどなたでも食べやすいリンゴのケーキです。一年を通じていただけるアプフェルクーヘンですがリンゴの美味しいこの季節は特にお薦め。
店内のイートインスペースでは、ゆるめに泡立てた生クリームとシナモンを添えていただけるので、クリームのなめらかなコクが加わり、甘酸っぱいリンゴの爽やかな味わいが一層美味しく感じられます。
北ドイツのお菓子はまだ馴染みが薄いものばかり。こちらの「アップフェルクーヘン」をいただいたら、もっとドイツのお菓子について知りたくなります。
ぜひ、この優しい味わいのリンゴのケーキを午後のひとときにゆっくり楽しんで、季節の味を堪能していただければと思います。
※掲載情報は 2017/11/11 時点のものとなります。
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キュレーター情報
Takako'sKitchen主宰
二階堂多香子
子供時代から料理が大好き。初めてのフルコースディナー作りの経験は 10歳の時。家族の喜ぶ姿が嬉しく、料理を通じ人を笑顔にできる、という発見に心躍らせました。
大学卒業後、フランスでの料理遊学を経験し自宅での料理教室をスタート。結婚後は料理教室やケータリングの仕事に励みました。1990年に夫の海外赴任に伴い初めて在外生活をオーストラリアで送ったのを皮切りにブルガリア、イラン、アメリカ(ニューヨーク) 、クゥエート、スイス の6カ国、通算18年間を海外過ごしたことになります。その間夫の勤務の 都合でまとまって東京にいる間には料理教室を継続し今に至りました。
2016年、スイスからの帰国を機に満を持して下北沢の自宅キッチンにて 料理教室、Takako's Kitchen を立ち上げました。 長い在外勤務の間に経験した豊富なおもてなしのノウハウ、各国で覚えた味、世界中の友人達から習ったレシピの数々、そして材料の違うどんな場所でもどんなキッチンでも同じように美味しい味を生み出してきた臨機応変の合理的な調理をお伝えしています。