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コンビーフの概念が変わる!競りから加工まですべて自社製!
先日お仕事でインタビューを受けたとき、「冷蔵庫の常備品は何ですか?」と尋ねられて確認しました。冷蔵庫には数々のお気に入り品があるなか、これは絶対欠かさない!というお品のひとつが千駄木腰塚さんの黒毛和牛コンビーフでした。チルド室の右端に常に鎮座。少なくなってくると不安~なお品です。我が家は急な来客が多いので、日持ちするコンビーフは救世主なのです。コンビーフといっても一般的な缶詰などのものとはまったく違います。アメリカに住んでいた時にスーパーマーケットで見つけたCorned Beefがお気に入りでよく買っていました。Cornedは塩漬けという意味で、塩漬けした牛肉のブリスケットなどを茹でたものが本物のコンビーフです。長く塩漬けにすることで熟成した肉を柔らかくほろほろになるまで茹でると繊維がほどけてきます。それをそのまま冷やしていくと旨味のある牛脂と絡んだ美味しいコンビーフになるのです。お値段も手頃でとても美味しいコンビーフはサンドウィッチにもサラダにも美味しく、愛用していました。日本に帰ってから同じような本物のコンビーフを探したのですがなかなか見つからず……。
そんな時にスタッフちゃんが「うちの近所の昔ながらのお肉屋さんが作っているコンビーフが近いかも」と教えてくれて早速入手したところ、まさにこれだわ!のお味だったのです。牛脂がさらっととろけ、ジューシーな柔らかい繊維が感じられる旨味たっぷりの赤身肉のお味はまさに探していたあの本物コンビーフ! それからは欠かさずに常備していることは言うまでもありません。腰塚さんは千駄木で昭和24年創業以来、地元に根付いた良心的なお肉屋さんとして愛されています。その心意気は競りから加工まですべて自社でされていること、もちろん銘柄牛を数多く扱われていらっしゃるのですが、どこかの銘柄にこだわることではなく、その日一番質と値段のバランスが良いものを仕入れるという姿勢に表れていると思います。地元のお客様にコスパの良い、最上のお肉をお届けしたい、というポリシーが素晴らしいと感じ入りました。その腰塚さんが作られるコンビーフはやっぱり裏切らない本物のCorned Beefなのでした。絶品コンビーフはそのまま頂いても美味しいのはもちろんですが、おつまみとしてわさび醤油をかけたり、粒山椒を添えたりしてもオツです。定番にサンドウィッチもサラダに添えても美味しいですし、でもイチオシはコンビーフ丼。熱々の白ご飯に腰塚さんのコンビーフをたっぷりのせて、卵黄をオン! お醤油をちら~っと垂らすと、牛脂がほどよく溶けてお肉も温まるとふんわりとバターのような香りがして、思わず顔がにやけてしまう美味しさです。
店名
千駄木 腰塚
所在地
東京都文京区千駄木3-43-11(谷中 千駄木 よみせ通り商店街)
電話番号
03-3823-0202
※掲載情報は 2017/10/31 時点のものとなります。
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キュレーター情報
田中伶子クッキングスクール校長
中村奈津子
日本女子大学食物学科卒業後、全日本司厨士協会に就職。ニューヨークのニュースクール、フィレンツェのラ・フォールアカデミー、香港鴻星料理学院で学ぶ。2006年ニューヨーク駐在時より料理教室「LOVELY TABLE NEW YORK」を主宰。2009年帰国後、実家田中伶子クッキングスクールに勤務。2012年「LOVELY TABLE GINZA」開校。現在もニューヨークを行き来する活動をしている。
PHP研究所発行月刊誌「JAPAN CLOSE-UP」に料理記事連載。光文社「VERY」「女性自身」などに寄稿。BSフジ阿川佐和子氏の「阿川ごはん」レギュラー出演。日本テレビ「ZIP!」定期出演中。
主婦と生活社発行「一生作り続けたいおかず~50年の名門料理教室のベストレシピ150」が2014年本屋レシピ本大賞4位入賞。2014年9月講談社発行「本当に作りたい料理、ぜんぶ。」好評発売中。