どんぶりの中に張られたスープ、その中で絡みたゆたう麺。ほわほわと立ち上る湯気を浴びて体温の上昇を感じながらラーメンを食べるひと時は、この時期ならではの至福の時間かもしれません。近年は訪日外国人を意識し、ベジタリアンでも味わえる植物系や、厳しい戒律のあるムスリムでも楽しめるハラールフードを使ったものなど、ボーダレスな一杯を提供するお店も増えてきました。日本のソウルフードとして、かつ海外も意識して、これからどんなラーメンが流行るのでしょうか。ここではちょっぴり変わったメニューをピックアップ。将来的にメニュー化するラーメンが出てくるかもしれませんよ。

真っ赤なスープには北海道の有機栽培トマト、シシリアンルージュをたっぷり使用。栄養価が高く美肌に効果があるといわれているシシリアンルージュのうまみが溶け出し、甘みと酸味のバランスが絶妙に仕上がっています。3種類の北海道産小麦をブレンドしたプリプリ＆もちもちのオリジナル麺と絡んで、ヘルシーなのに濃厚で食べ応えのある一杯に。年齢を感じさせない日本人のイメージにもつながる美肌ラーメン、海外ウケもよさそうです。

「日常的に無理なく薬膳料理を続けてほしい」という思いから生まれた「健彩麺」。スープは漢方薬剤師が季節にあわせて調合した18種類の漢方をじっくり煮込み、昆布や干ししいたけなどのダシとブレンドして食べやすく仕上げています。また、セットになっている春雨麺や米麺と合わせても250kcal前後というカロリーの低さも魅力的です。自然食品のみを使う薬膳は体質改善への効果が期待できますが、日々の生活に取り入れるにはハードルが高い印象があります。しかしラーメンというスタイルであれば「ちょっと薬膳で体質改善するわ」というノリで気負わずに取り組めるのではないでしょうか。自宅でゼロからはじめるのは大変なので、気軽に続けられる環境の完成に期待大です。

岩手県の製麺所で誕生した2品は、どちらも地元の名産品を使ったスープで楽しめる点が特徴です。「前沢牛らーめん」には地元のブランド牛、前沢牛を使用。透き通った醤油ベースのスープに肉の甘みが溶け出して、濃厚なうまみが堪能できます。三陸の秋刀魚節でダシをとった「秋刀魚らーめん」は、芳ばしい節の香りがアクセントになって醤油スープに深みをプラス。各地の名産品で作ったラーメンがあれば、訪日外国人はもちろん日本人も楽しめるのではないでしょうか。こんな名産品があったのか、と新しい魅力発見にもつながりそうです。

ダイエッター向けにヘルシーさを全面に打ち出したり、インスタ映えをアピールしてビジュアルを重視したり…･･･。ターゲット層を明確に打ち出したメニューは数あれど、ここまで明確にしているものは珍しいのでは？
愛知県の一部地域で長年親しまれてきたインスタント麺「キリンラーメン」は、バラエティ豊かな種類をそろえています。今回ご紹介する“べっぴん”シリーズは、低カロリーのノンフライ麺、コラーゲン配合のスープなど、女性目線で作られたひと品。「トマト」「カレー」「やさい」の3種類の味を用意し、ラーメンならではの満足感もしっかり得ることができます。男性専用のがっつり系、アレンジ好きさん向けのトッピングセレクト系など、さまざまなラインナップがほしくなります。

スープを用意するのが面倒、でもヘルシーな麺料理が食べたい……。そんな人には、野菜を練りこんだ麺がおすすめです。練りこまれているのは栄養価が高く、世界でもっとも厳しいとされる5つのオーガニック認可を取得したスーパーフードのモロヘイヤ。安心、安全、ヘルシーの三拍子にくわえ、ノンフライというスペシャルな「モロヘイヤヌードル」はぜひ押さえておきたい商品です。ラーメン風やぶっかけ風、パスタ風などアレンジの幅も多彩で、使い勝手のよさも魅力。すだちやレモンを加えた淡麗スープとも好相性です。