年間を通じて観光客が絶えない京都ですが、秋はなんといっても紅葉を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。京都にはお土産にぴったりな食べ物がたくさんありますが、京都土産に選ぶと一目置かれるような、とっておきの商品をご紹介。定番だけど定番じゃない、他にも似たようなものはいろいろけれど一味違う、そんな６品です。

京都土産の定番中の定番といえば「生八つ橋」ですよね。その中でも創業320年以上の老舗「聖護院八ッ橋総本店」の生八つ橋「聖（ひじり）」は昭和35年に誕生したお菓子です。そんな老舗中の老舗から新たに登場したブランドが「nikiniki（ニキニキ）」。中でも注目は、お花の花びらのように形づくられた生八つ橋に、あんやコンフィチュールを合わせた「カレ・ド・カネール」。生八つ橋の味わいはシナモン、抹茶、ロゼ、アズール、セサミの5種類。これに8種類のフレーバーを自由に組み合わせて楽しむことができます。

炊きたてのごはんとお味噌汁、そして優秀なごはんのお供があれば、エンドレスリピートは避けられない…。それが、鞍馬山の山門近くに店舗を構える「渡辺木の芽煮本舗」の「木の芽煮」です。「木の芽煮」とは、鞍馬の人たちが昔から食べていた、あけびの茎や山椒の芽、やまぶきなどを塩漬けにしたもの。こちらの「木の芽煮」はそんな伝統の製法をベースに、昆布や醤油、山椒をしぐれ煮風にして、さらに細かく刻んで仕上げています。味はしっかりめで、天然素材のみを使用しているので後味も爽やか。上品に、でもはっきりと香る山椒がポイントです。

創業150年の歴史を誇る豆菓子の「きたお」は、京都丹波産の黒豆をはじめ、すべて国内産の豆を使用しています。お土産にもぴったりなのが、お好みの豆と絵柄が選べる小箱入りタイプ。すっぽりと手の中に収まる正方形の小箱の蓋には、京都を象徴する風景やアイテムなどが描かれています。豆菓子はどれも自然の風味を生かした素朴な味わい。体にやさしいので幅広い世代の人に安心して贈ることができます。

昭和12年創業といえども、老舗が多い京都では比較的新しいお店に分類されます。そんな「京菓子司　笹屋守栄」の看板菓子が「笹福餅」です。こし餡と甘納豆を混ぜ込んだ求肥に、抹茶、きな粉、はったい粉をまぶした3種類。３色のお餅がカラフルで、食べ比べるのもお楽しみ。やわらかくてもっちりとした優しい口当たりは、一度食べたら次は誰かに勧めたくなる、そんな魅力があります。しかも、ちょっとした手土産にもオススメのポイントが、有名な京都の日本画家によって画かれたオリジナルの掛け紙や包み紙。京都らしさをビジュアルでも演出してくれます。

烏丸御池駅から歩いて5分の場所にある「井澤清兵衛」はちりめん山椒の専門店。４種類の「おじゃこ」にはそれぞれ「白」「黒」「紅」「金」と色の名前が付けらています。「白」には創業元禄二年「半兵衛麸」の湯葉が入っていて、温かいごはんにのせると湯葉がしっとり柔らかく膨らみます。「黒」には「原了郭（はらりょうかく）」の黒七味、「紅」には紀州南高梅、「金」には国産からすみを贅沢に使用。しかも化学調味料などの添加物は不使用です。一見、ちりめん山椒とは思えないモダンなデザインのパッケージには便利なチャックが付いているのも嬉しいですね。

京都を訪れると、抹茶や抹茶を使ったスイーツにもたくさん出会えます。宇治市にある「中村藤吉本店」の「お茶のフィナンシェ」は、抹茶とほうじ茶を使った２種類の香り豊かなフィナンシェ。しかも、風味だけではなく味わいにもしっかりお茶が感じられるのが、巷にあふれるお茶スイーツと一線を画するところ。フィナンシェとしての焼き上がりの完成度も高く、外側はカリッと、口の中に入れるとジューシーな食感で魅了してくれます。賞味期限が長めなので、そんなところもお土産におすすめなポイントです。