記事詳細
ついついそのかわいらしさから、動物の形をしたお菓子に目がいってしまいます。子供はもちろん、大人も魅了される愛らしさがありますよね。クッキーでその形をよく見かけることがありますが、私がみつけた動物の形は、なんと落雁!
えっハリネズミ?シロクマ?こんな発想ありなんだと納得!
“人をわくわくさせたり、幸せにする和菓子”をコンセプトにした店「UCHU wagashi」が、和の伝統文化が継承される京都の地に誕生したのは2010年のこと。和菓子に興味を持っていない人と和菓子を繋ぐプラットホームとしてオープンしました。グラフィックデザイナーの木本勝也氏によって考案された落雁は、伝統のある落雁を現代風な感覚で作り出します。
日本を代表する和菓子の中でも清楚な品ある落雁は、花や葉のような植物の形のイメージがあり、金魚や魚などの形をみかけることもあります。それが、今どきともいえる自由な発想の落雁に驚きました。発想がおもしろいと感じたのが、「animal」という名の落雁の詰め合わせ。
その形をよくみてみると、シロクマ、ハリネズミ、ロバ、アシカ、ブタ、ゾウ、の動物たちです。これは、和菓子を食べる機会がない人からも興味を持たれそう。落雁というと、和三盆の優しい素朴な味ですが、こちらは和三盆にバニラ味とココア味を加えた2種類のフレーバーでできています。箱を開けた瞬間から、ココアのよい香りが広がりました。動物の形は他にカバとヒツジがあり、全部で8種類。それをランダムに箱詰めしているので、何が出てくるかは箱を開けてのお楽しみなのです。
「UCHU wagashi」の落雁は、他にも様々な詰め合わせがあり、それぞれのテーマによって飛行機や車、積み木のようにピースの組み合わせで、様々な形になる遊び心のある落雁などがあります。これならば、お子さんのおやつとして、楽しみながら食べられそうです。
私自身も落雁を食べたのはいつだったかしら?と思うほどに、なかなか手に取る機会がなかった落雁でしたが、日本茶はもちろん、紅茶やコーヒーなどにも合うので、友人へのプレゼントにもよいと思いました。また、京都土産としても喜ばれるでしょう。
季節によって、限定の形も登場するようなので、ぜひチェックしてみてくださいね。
※掲載情報は 2017/09/27 時点のものとなります。
- 9
キュレーター情報
アジアンフードディレクター
伊能すみ子
アジアンフードディレクター/1級フードアナリスト 舞台制作や民放気象番組ディレクターを経て、食の世界へ。調理師専門学校で調理、食文化を学びながら、食の専門家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中心に飲食情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを行う。
「ASEAN食のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、食と旅の提案も手がける。年に数回、アジア諸国を巡り、屋台料理から最新トレンドまで、現地体験を専門webサイトにて多数掲載。書籍『専門店が教える スパイスの基本』(PHP研究所)では、レシピを担当。日本にいながらも他のアジア諸国のおいしい料理を楽しめるような、環境作りを目指す。