インスタグラムなどのSNS映えする写真が撮れることで話題の「萌え断」といえば、具材をたっぷり挟んだサンドイッチが定番ですが、魅惑的な断面を持つ食べ物はそれだけじゃありません！素材を選び抜いて色や味わいのハーモニーまで考え尽くされたスイーツこそ、今も昔も変わらない萌え断の真骨頂ではないでしょうか。もちろん、そんな難しい理屈抜きで「きれいだな」「すごい！」と素直に感動できる、そんなスイーツをご紹介します。

吉祥寺のパティスリー「レピキュリアン」のヌガーには、「モンテリマールのヌガー」という名前が付けられています。モンテリマールとは、ヌガーで有名な南フランスの町。ナッツ味と卵白の甘さのバランスが命と言われるお菓子ですが、フランスの古典菓子から地方菓子にも精通する金子哲也シェフの手にかかればこの通り。断面からのぞくナッツそれぞれに表情と存在感があり、食べると香ばしいナッツの風味が卵白の甘さとの相乗効果が楽しめるそう。シンプルな黒いボックスを開けると目に飛び込んでくる、美しい色合いにも注目です。

代官山駅から八幡通りを渋谷方面に歩いて5分程の場所にある「エニスモアガーデン」は、知る人ぞ知るパウンドケーキ屋さん。大きな宣伝や広告をせず、口コミだけでその人気を広めています。ベーキングパウダーを一切使用せず、三温糖にこだわり、しっとりした食感と程良い甘さが魅力です。ハースサイズとレギュラーサイズのほか、１ピース単位の販売もあります。そしてやはり、注目すべきはその断面。写真の「チーズ」は、きめ細かくしっとりとした生地の中に2種類のクリームチーズがぎっしり。他にもナッツ入り、フィリング入り、マーブル模様など、見ているだけでワクワクするような断面は食べる楽しみを倍増させてくれます。オンラインショップもあります。

滋賀県守山市と大阪市中央区に店舗があるパティスリー「ドゥブルベ・ボレロ」。こちらの「アイアシェッケ」というお菓子は、４層仕立ての断面が特徴的。ドイツ東部ドレスデンの地方菓子で、濃厚な味わいのベイクドチーズケーキなのです。一番上にはそぼろ状のクッキー。その下にはバターとカスタードクリームの層、レーズンの入ったクリームチーズの層、一番下にはクッキー生地。ほかのチーズケーキでは味わえないような食感と濃厚な味わいです。そしてこちらでは「ボンボンショコラ」も、美しい断面が楽しめます。カカオの個性と副素材が一体となり、一つ一つに特徴のある味に仕上がっています。

「鎌倉紅谷」と言えば、キャラメルの中にくるみがぎっしりと詰まったブロック状のお菓子「クルミッ子」が有名ですが、他にも魅力的な商品がたくさんあるのをご存知でしょうか。その中の一つがこちら「鎌倉の鐘」。たっぷりの粉砂糖がふりかけられた釣鐘形のケーキは、鎌倉の本覚時の鐘に雪が降り積もる様子をイメージしたもの。その上品で潔くインパクトのある見た目にまずは圧倒されますが、ナイフを入れてビックリ！まるでバームクーヘンの様に何層にも重ねられたスポンジと特製バタークリームの断面が現れます。このバタークリームは、バターの質の良さを感じさせる風味と口溶けの良さ。薄く切ったスポンジとの相性も抜群なのです。

ガナッシュ、バタークリーム、ダコワーズの3つが均整のとれた層を重ねて断面を彩っているのは、フランス菓子専門店「オクシタニアル」の「トロイカ」。表面はガナッシュチョコレートでコーティングされたしっとりケーキです。３種類の異なる食感と味のハーモニーが楽しめるので、飽きずに食べられます。こちらのお店は、バームクーヘンで有名な「クラブハリエ」が手掛けていて、監修にはフランス国家最高職人の称号をもつステファン・トレアン氏。高い技術力と豊かな感性で独創的なお菓子を生み出しているのは、パティシエの日本代表として2度の世界大会で優秀な成績をおさめている中山和大シェフ。店舗は水天宮駅のすぐそばにあります。

直径約8センチ×高さ約3センチの大きな大福。ずっしりと重いその理由は、中にたっぷりのクリームと色あざやかなフルーツが詰まっているから。なんとも贅沢な気分にさせてくれるこの大福は、宮崎市にある「おかし屋さん hapi hapi (はぴはぴ)」の「フルーツ はぴ大福」。乳脂肪が低くオリジナルブレンドで食べ易い生クリームと濃厚なカスタードクリームの相性は抜群で、このボリュームでもペロリと食べられてしまいます。男性にも人気なのが「はぴ大福 プリンアラモード」。大福の中にプリンが丸ごと包まれています。宮崎神宮駅から歩いて3分ほどの場所にお店があります。出張や旅行で宮崎へ行く機会があれば、ぜひともチェックしてみてください。