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高知のスコンと抜けるような青空、太陽、海、山に囲まれた豊かな自然。そして高知の人たちのおおらかさに惹かれて高知通いが続いています。そして、またすてきなお店とお取り寄せを見つけました。
それが安芸市の「まる弥カフェ」。先日教えていただき、さっそく行きました。こちらのお店、もともと2010年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」をきっかけにスタート。
ドラマの語り手である岩崎弥太郎の生家前に観光客をおもてなしできるお店を、ということから、ご縁があって現オーナーの小松さんが「まる弥カフェ」をオープンしました。
「オープンしたらここには観光だけではなく、何か特別な思いを抱いてくる人が多いことがわかった」という小松さん。「みなさん、岩崎弥太郎の生き様や、困難の中でも折れなかった彼の志に触れようとここに訪れているんだと思いました」。そして、生家前にお店を出しただけではなく、岩崎弥太郎が立身出世を誓ったこの志の道に、もっと多くの人たちに来ていただきたいと考えて、新しいブランドを作ったのでした。
それが、高知の食の魅力をもっと知ってもらうというコンセプトのブランド「まる弥カフェ」です。
ここでは、カフェだけではなく、その時の旬の美味しい野菜を少量多品種詰め合わせた「まる弥カフェのお野菜便」や「藁で焼いたかつおのたたき」などをお取り寄せできるのです。
「まる弥カフェのお野菜便」は、近郊農家さんの旬の野菜をきれいに詰め合わせて送ってくれます。あるときは、2色のトマト、じゃがいも、長なす、紫玉ねぎ、大葉、かぼちゃ、
オクラ、モロヘイヤ、ねぎ、ピーマン、きゅうり、にんにく、切り干し大根、ローズマリー。別の時も同じく13種類の野菜が詰め合わせられていました。時には切り干し大根や、「ふりかけるチーズみたいな酒粕」、「玉ねぎゆずドレッシング」などの地元の加工品も入っています。
あけてびっくり玉手箱的な楽しさにあふれている野菜ボックス。あけてから、何を作ろうか?と考えるのも楽しみ。トマトやなす、ピーマンを使ったラタトゥイユ、モロヘイヤのスープ、きゅうりの梅たたき、じゃがいもはローズマリーも入っていたので、ローズマリーポテトを作ろうかなと、どんどん発想が広がります。
どれも食べどきの野菜が入っているから、シンプルにお料理しただけでごちそうになるんです。野菜は生で食べても、ラタトゥイユみたいにくったりと煮ても美味しい!「野菜ってこんなに美味しかったんだ!」と改めて野菜の力に感動します。
また、「藁で焼いたかつおのたたき」は、地元の山崎鮮魚店に注文。注文後に藁で焼き、冷凍せずフレッシュなまま送ってくれます。つまり、高知で「かつおのたたきってこんなに美味しいの!」と思う、そのものを送ってくれるのです。
作りたてのかつおのたたきの背側、腹側各一本とみょうが、しょうが、しそ、ネギなどの薬味野菜、さっぱりしたたれまですべて入ってきます。なんて便利。
そして、その美味しさったら!みっちりした身はしっとりとしていて、ありがちな鉄っぽい匂いではなく、ほんのり藁の香りと海の香りがするんです。これもぜひ試していただきたいものです。
友人達は、「この野菜とたたきを取り寄せたら、パーティができる!」と絶賛。ついでに、高知十八蔵の地酒も取り寄せて食べてください(笑)。
※掲載情報は 2017/08/04 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードカルチャープロデューサー
博多玲子
東京生まれの東京育ち。上智大学外国語学部ポルトガル語学科卒業。
なんとなくポルトガル語学科に入ったのと同様、大手出版社に入社。仕事をしてみたら、編集の仕事の面白さに目覚め、『LEE』『Marisol』などの創刊に携わる。以来、長年女性誌、ビジネス書などの単行本の企画・編集を手がけた後、独立。担当範囲は、食、住、旅など。
現在は、書籍や雑誌の企画編集ライティングを手がけるかたわら、玉川高島屋・玉川テラスにてエディターの目線で面白いテーマを取り上げる「博多玲子サロン」で、セミナーをほぼ毎月開催。
個人的には、人気シェフのお料理教室や、「ぐうたら料理サロン」にて自身の料理教室や食事会を不定期開催。また、企業のアドバイザーなども手がける。
今まで地方にたびたび取材や旅行に行き、素晴らしいものが埋もれていることを実感。これからは本当に役立つ地方活性に力を入れていきたい所存。
手がけた書籍:
『タニアのドイツ式整理術完全版』(集英社)
『ザ・サンドイッチ・レシピ』『HOME PARTY 料理と器と季節の演出』(世界文化社)
『りんごLovers』『まいにち、パン。』(主婦と生活社)など