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薬としても使われてきたサボテン
メキシコの国旗をよく見るとサボテンが描かれているのをご存知でしょうか。メキシコでは、サボテンを食べる食文化があります。ノパル(ウチワサボテン)は、食用として現地の畑で栽培され、現地の市場やスーパーで売られています。食物繊維やミネラル、ビタミンを豊富に含むため、昔から傷薬や熱さまし、胃腸薬や便秘薬としても使われてきました。
ノパルはヌルヌルとした食感、また独特の酸味が特徴的で、オクラとピーマンの間のような味わいがします。トゲが刺さるのではないかと心配する人もいるかもしれませんが、トゲは売り場で店員によって全て取り除かれます。
絶品のサボテン料理
ノパル料理で人気が高いのは、グリルやサラダです。グリルは、フライパンでソテーし、メイン料理のつけあわせとして食べます。スープや煮込み料理のほか、塩漬けやノパルを練りこんだ緑色のトルティーヤも存在します。オレンジやパイナップルなどのフルーツを使った「フーゴベルデ」というスムージーも人気があり、ノパルはメキシコの食生活には欠かせない食材なのです。
メキシコ大使館でも、伊豆シャボテン公園の協力で、ノパルを育成しています。日本でも、ノパル料理を提供するレストランがあるので、是非皆さんも新しい食感を楽しんでみてください。
※株式会社カサナチュラルで販売するノパルは全てトゲ付きとなります。
※掲載情報は 2017/06/26 時点のものとなります。
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キュレーター情報
メキシコ合衆国大使館
北・中央アメリカに位置するメキシコは、西は太平洋、東はメキシコ湾とカリブ海に面していて、国土の3分の1は平均高度約1700mのメキシコ高原が占めています。古代にはマヤやアステカ文明で栄え、16世紀にはスペインによって支配されます。1810年まで続いた300年ものスペインによる長い統治にもかかわらず、7000年という歴史を持つメキシコ料理はその影響を最小限にとどめ、トウモロコシ、マメ、唐辛子をベース にした伝統料理をベースにした独自の食文化を守り続けてきました。その結果、2010年にメキシコ料理はユネスコ世 界無形文化遺産として登録されました。日本人に馴染みの深い「タコス」以外にも、さまざまな絶品料理がありますので本場メキシコ料理の魅力を発信していきます。