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KJP株式会社
アンコールビール (カンボジア) 缶330ml×24本[Angkor Beer]
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ご存知ですか。カンボジアに美味しいビールがあることを! 「カンボジアのビール」と聞くと、「氷を入れて飲むんじゃないの?」「薄そう」なんて思っていませんか。ま、それはあながち間違いとも言い切れませんが、私が今回強力にオススメしたいのは、豊かな味わいをもつ「プノンペンビール」です。
カンボジアのビールで一番ポピュラーなのは「アンコールビール」。世界遺産「アンコールワット」の名を冠した、国民的ビールと言ってもいいほどの知名度で、滑らかな飲み口と爽やかな苦み、ドライでシャープな味わいが特徴です。
カンボジア国内でのビールシェアは、アンコールビールを筆頭にカンボジアビール、アンカービール、ガンズバーグビール、そしてプノンペンビールと続きます。カンボジアの首都、プノンペンの名前を持つビールの最大の特徴は、海外輸出に力を入れていること、つまり海外での競争力を高めるために品質を第一に考えて造っていることです。
東南アジアの気候ではスッキリゴクゴク飲めるビールが好まれるため、通常は米やコーンスターチなどの副材料が使われるケースが多いのですが、プノンペンビールは大麦麦芽のみを使用、しかもドイツ原産の麦芽だけ。ラインナップは、黄金色で泡が豊かなピルスナースタイル「プノンペンビール」と、黒ビール「プノンペンビール スタウト」の2種類です。プノンペンビールは口に含むと麦の甘味がじんわり広がり、スッキリした爽やかさとのバランスが絶妙な飲み口。スタウトは焦がした麦の香ばしさとほどよい甘味、フルーティな香りが渾然一体となって、飲み終わりに満足感を与えてくれます。
カンボジアでビールの消費量が増えるのは、年末年始と4月半ばの「クメール正月」。今年4月にカンボジア大使館で開催されたクメール正月イベントにお招きいただき、クメール料理(カンボジア料理)をカンボジアのビールとともに堪能してまいりました。
クメール料理は「プラホック」という発酵した魚のペーストや「トゥック・トレイ 」という魚醤が多くの料理に使われています。レモングラス、ショウガ、ニンニクといったベースや食材を見るとタイ料理やベトナム料理との類似も感じられるのですが、唐辛子の辛みが最初から入っている料理は稀で、辛味が欲しい人は唐辛子を追加して調整するのだとか。ターメリックとココナッツミルクを組み合わせた料理が多いことからも、豊かな香りとまろやかで優しい味の料理が多いと感じます。
私がオススメするカンボジアのビールとクメール料理のペアリングを紹介します。
■アンコールビール×ニョアム(カンボジア風サラダ)
キャベツ、ニンジン、キュウリなど、たっぷりの生野菜に蒸したエビ、または鶏肉と春雨を合わせ、魚醤やにんにく、唐辛子、ライムなどの調味料と和えたサラダ。エビと生野菜の繊細な味わいに、酸味と甘味、魚醤の風味やピーナッツの香ばしさがバランスよくまとまっています。ラガービールの爽やかさにぴったりです。
■プノンペンビール スタウト×チャー・クニャイ・サイックモアン(カンボジア風鶏肉のジンジャー炒め)
カンボジア料理の定番。ジンジャーの香りと、タマネギにより加えられた甘味が、スタウトのもつ麦芽の甘味をより引き立てます。ビールの香ばしさとお肉の相性も抜群です。
5月3、4日には、東京・代々木公園で今年3回目となる「カンボジアフェスティバル」が開催されます。アマゾンでは購入可能なものの、料飲店ではまだ飲める機会が少ないプノンペンビールを、ぜひクメール料理とともに味わってみてください。
※掲載情報は 2017/05/03 時点のものとなります。
ビアジャーナリスト
野田幾子
ビアジャーナリスト/ビアアンバサダー
ビアコーディネーター
日本ビアジャーナリスト協会副会長
1994年にベルギービール、1996年に国産地ビールの美味しさに目ざめ、周りにクラフトビールの普及活動を開始。2007年にビアバー・ビアパブムック『極上のビールを飲もう!』(エンターブレイン刊)の全体構成、執筆、編集を担う。その後ほぼ毎年シリーズを刊行、2014年4月、6冊目「ビールのある日常をより楽しく」を提案するムック『ビアびより』(KADOKAWA・エンターブレイン刊)刊行、編集長。現在、ビール専門誌『ビール王国』に寄稿、編集担当。
クラフトビール入門者向けの講座を開催。
ビールと料理の組み合わせのスペシャリストであるビアコーディネーター(クラフトビアアソシエーション認定)。
2000年よりライター/エディターとして独立。株式会社コラボトリエ代表。
2010年、日本ビアジャーナリスト協会(JBJA)設立。同副会長。