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鳥取の酒蔵発、米にこだわる新しい発想の酒粕、その名も「無垢」
なんと素敵なパッケージ!私の大好きな日本酒、いつもお燗で楽しんでいる「日置桜」を醸す鳥取県の酒蔵、山根酒造場から画期的な商品が届きました。
民藝でも知られる鳥取県、楽しいオリジナルの型染めのラベルは手触りのよい紙。その下の透明パッケージに見えるカフェオレ色のなめらかなペースト。
それは春にしぼった純米酒の酒粕を酒蔵で半年寝かせた熟成酒粕でした。
酒粕と言えば袋詰めされた板粕と呼ばれる白い板状のものが一般的です。甘酒や粕汁にするか、そのまま焼いて味噌を塗っていただく程度でいつも持て余していたのですが、スプーンですくえるこの熟成酒粕はまったくの別モノ。
まず香りが穏やかで、味がまろやか。味噌と合わせて味噌汁に入れればコクが増し、オイルとのなじみもよい。
厚揚げと青菜の炒めもの味付けに使ってみたり、じゃがいもとタラのクリームシチューに豆乳と合わせて加えたり、和にも洋にも合う使いやすさ。とても便利な発酵調味料なんです。
酒粕は日本酒の副産物、ご存知のように酒を搾った後に残った「搾りかす」なのですが、契約農家の米ごとに醪(もろみ)を立てるほど原料の米にこだわりのある蔵だけあって、「無垢」の名にふさわしい純粋で上品で深い味わいが特徴です。
そしてもうひとつ嬉しいのが「無垢」に付いている小さなレシピ集です。これがかなりの優れもの。蔵人(くらびと)の皆さんの経験と知恵が詰まった簡単な酒粕レシピから、薬膳料理研究家として活躍されている蔵元の奥様、山根明子さんによる「無垢」を使ったオリジナルレシピの数々……思わずすぐに真似したくなる料理ばかりです。
たとえば写真の「じゃがいもとピーマンの酒粕炒め」は、シンプルな素材を使った超簡単おかずながら、ご飯が止まらなくなる美味しさ!
次は「酒粕入りトマトすき焼き」を作ろうと思っていて、今から楽しみです。
山根明子さんいわく、酒粕は薬膳的には身体を温める効果があるそうで、日々の食事に簡単に取り入れられるのは嬉しいこと。搾りすぎず、熟成という一手間を経て、ついそばに置いておきたくなる魅力的なパッケージに入った「無垢」。健康に気をつかうお料理好きの方への贈りものとしても喜ばれそうです。
※掲載情報は 2017/04/04 時点のものとなります。
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キュレーター情報
フードプランナー&フランス語通訳
勅使河原加奈子
東京都生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒。ワイン専門商社勤務後、フランス人シェフ招聘ビジネスに7年半関わり、2000年フードデザイン&イベントプランニングCREMA設立。フランス人シェフの招聘を続ける傍ら、ハチミツ専門店のMD企画、ホテル・レストランのオープン・リニューアルのアドバイス、洋菓子専門誌編集、フランスわさび栽培コーディネート、百貨店内フードショップMD企画、仏レストランブランドの商品開発のアドバイス、洋包丁輸出コーディネートなどを経て、食イベントの企画制作、レストランのHP制作、食の撮影コーディネート、イベントのPRコーディネートなど食全般の仕事に携わる。同時に料理・ワイン・製菓・製パンに特化したフランス語専門通訳者および翻訳家(翻訳本「ジョエル・ロブションのすべて」)としても活動。2011年秋以降、地方創生、地方食材のリサーチとフランス人シェフへの紹介、国内外での燗酒の普及にも携わる。