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もちもちとした食感がくせになる求肥(ぎゅうひ)を使ったスイーツは、子供からお年よりまで人気がありますよね。求肥が日本に伝えられたのは、平安時代といわれています。中国(唐)から伝えられた求肥は、当時は玄米を原料としていたため、黒っぽい色が牛の皮に似ていることから「牛皮」と表されていました。しかし、当時日本では、肉を食べることが禁じられていたことから、帝により現在の「求肥」に漢字が改められたそうです。求肥の材料のひとつである砂糖の保水効果により、柔らかさを保ち日持ちするのが特長です。今回は、その求肥の魅力が詰まった和菓子にフォーカスしてセレクトしました。その土地で長く愛されている定番商品ばかりです。材料は同じでも、求肥のもちもち、ぷるぷるの食感や、甘さの加減がお店によってことなる、奥深い求肥のお菓子をぜひ食べ比べてみてください。
1: 京都の老舗の銘菓!鶴屋吉信の「柚餅(ゆうもち)」
和菓子の老舗鶴屋吉信の「柚餅(ゆうもち)」。明治から今にいたるまで愛され続けている京都の銘菓です。柚の上品な香りを、やわらかな求肥で包み込んだ、一口サイズ。しっとりとした求肥は和三盆を使用しており、口どけが優しく、もちもち感が楽しめます。通常は紙箱に入っていますが、ゆずの形そのものを再現したユニークなパッケージも、お土産にするならおすすめ。2003年の日本パッケージングコンテストで「贈答品包装部門賞」を受賞したパッケージはインパクト大です。
2:ぷるぷるな食感に虎豆がアクセント!志むらの九十九餅
東京・目白の和菓子屋、志むらの九十九餅(つくももち)。箱の中には、もちもちのわらび餅ときな粉がっぎっしりと詰まっています。求肥で作られているためとっても柔らか。ぷるぷるとした食感は、いくらでも食べてしまいそうです。さらにお餅の中には虎豆が入っており、こちらがよいアクセントとなっているとのこと。老若男女によろこばれる素朴さが魅力の甘さ控えめの和菓子は、手土産としてもおすすめです。パッケージも白地に勢いのある黒い文字で書かれた九十九餅というシンプルな包装が、潔いデザインで、東京の粋を感じさせます。
3:見た目も名前もインパクト大!新橋、新正堂の切腹最中
大正元年創業の新橋にある新正堂は、忠臣蔵のストーリーにちなんだものを中心に、様々な和菓子を作っています。その中でもひときわ存在感のある最中、その名も「切腹最中」は、お店を代表する商品。まず皮から飛び出さんばかりの餡の量が目を引きます。そのつややかな餡は、糖度が高いのに、さっぱりしている鬼ザラ糖を使用しているためだそうです。餡の奥にはもちもちとした求肥が入っており、ほどよいボリューム感をだしています。周辺のサラリーマンが手土産として購入するだけでなく、結婚式の引き出物としても依頼があるといいますから、人気のほどが伺えますね。
4:店舗のみにて購入可、求肥がふわふわの「八雲もち」
東急東横線、都立大学駅の近くにある御菓子所ちもとの看板商品「八雲もち」。竹の皮に1つ1つくるまれており、上品にいただくことができます。とろけるような求肥は、黒糖と上白糖そして卵白、寒天で丹念につくられており、ぷるぷる、ふわふわとのこと。その限りなくやわらかな八雲もちにはカシューナッツが入っており、これがよいアクセントになっているそうです。竹の皮につつまれた上品な和菓子は、手土産にしてもよろこばれます。ここでしか買えない希少性も魅力ですね。
5:繊細な求肥があまおうを引き立てる!静花のいちごの雫
世田谷の上北沢の和菓子屋、静花(しずはな)の「いちごの雫」は、販売時期になると朝から行列ができるほど人気があります。いちごは福岡から直送品。フレッシュなあまおうを丸ごと薄い求肥の生地で覆った愛らしい和菓子です。いちごには薄く飴がコーティングされており、いちごの甘みをさらに引き立てるのだそうです。求肥からはうっすらとイチゴの赤い色が透けて見える、とても繊細な作り。実際に食すると、ふるふるの求肥がジューシーで甘い苺と飴にからみ、口の中いっぱいにいちごの果汁が長く残るのだそうです。いちごの季節には、ぜひ味わいたい和菓子です。
6:歴史と風格を感じる!山形県にある木村屋の古鏡
創業明治20年の山形県の庄内地方にある木村屋の「古鏡」。鶴岡近郊にある羽黒山の鏡池から出土された歴史ある鏡の形をモチーフとし、名前の由来もここからきているそうです。パッケージも古代の日本をどことなく連想させます。さっくりとした餡の表面の中央に、しっとりともちもちとした求肥が入っているお菓子。使うもち粉と砂糖にこだわった求肥は、独自の製法でもっちりと仕上げているそうです。味わいはすっきり上品な甘さの、来客の際のおもてなしにもぴったりな風格を感じる銘菓です。
7:毛利家から広まった広島銘菓!亀屋「川通り餅」
広島駅の近くにある亀屋の「川通り餅」という和菓子のご紹介です。上質な求肥に、クルミを加えきな粉をまぶしたお菓子です。楊枝があらかじめさしてあるところが、ちょっとユニークで、気取らないおやつタイムにぴったり。毛利元就の孫である輝元が広島城に移り、広島にひろめたお菓子とのことです。素朴なお菓子は、求肥のもちもち感を存分に味わうことができるそうです。広島というと“もみじまんじゅう”がうかびますが、川通り餅は昔から地元の方へ愛されている、知る人ぞ知るお菓子。広島でしか取り扱いがなく、お土産にもおすすめです。
8:求肥がぎっしり最中にふわっと桜の香り!金沢うら田
石川県金沢の和菓子のお店、金沢うら田の最中、桜花。こちらは、春の訪れを桜の形で表現した最中で人気です。最中のなかには、北海道産大豆を使用した小豆こし餡と、中央に求肥がぎっしりと詰められています。餡にはさくらの葉がすり込まれており、食べてみると桜の葉の香りがふわっとひろがりとても風雅で、上品な味わいだそうです。求肥と餡の組み合わせが絶妙な、季節を感じる春の和菓子。販売期間 2月中旬~4月中旬まで。お茶うけにもぴったりですね。
9:求肥の柔らかさに驚愕!京都祇園・鍵善良房の鍵もち
京都・祇園で300年続く和菓子屋、鍵善良房の鍵もちは、昔ながらの製法をまもりながら作られています。使用する求肥は国産の米粉を炊き上げ、空気をたっぷり含ませながら丹念に練り上げられています。その求肥をたっぷりのきな粉でまぶしたシンプルで上品な和菓子です。箱をあけると、ぎっしりともちが詰められているのもうれしいですね。卵白のふわふわの軽い食感を保ちながら、もちもちとした弾力もあり、一口食べれば、そのなめらかな食感に舌鼓することでしょう。京都の定番のお土産にしたい商品です。
※掲載情報は 2017/03/23 時点のものとなります。
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