記事詳細
和食の基本ともなる「煮物」。昔の日本では当然のように食卓に並んでいましたが、最近のご家庭では難しいとも思われているようで、“コレ1本”で簡単に作れるというものが販売されているほどです。
しかし、関西と関東で使われている出汁が、かつお出汁、こんぶ出汁で異なるように、醤油やみりんなど、使用する調味料、そしてその割合によって、ご家庭の数ほど味があるともいわれているのが、この煮物です。
いい調味料を使えば、いつもの「煮物」だって劇的に変わるのも事実!こだわればきりがない調味料ですが、中でも醤油、みりん、出汁を見直しするなら、プロも使っているものをセレクトするのがおすすめ!
ちなみに、一般的に言われている煮物の黄金比率というのは、『出汁:醤油:みりん=10: 1: 1』。肉じゃがや筑前煮など幅広い煮物もすべてこの比率でOKですし、炊き込みご飯の調味料の比率も同じなのです。
魚料理研究家も「究極の煮つけが作れる」と絶賛するたまり醤油「わらべうた」
魚料理研究家 是友麻希さんが紹介してくれたのは、愛知県知多半島にある南蔵のたまり醤油「わらべうた」です。一般的な濃口しょうゆは、大豆と小麦を同量仕込み1年ほど発酵させた後に絞ったものですが、たまり醤油は小麦をほとんど使わずに大豆のみで仕込み、発酵期間が3年です。それにより旨みが凝縮して、風味としてはまろやかになります。
この「わらべうた」で魚を煮ると、濃厚で旨みの強い煮魚ができます。一気に料理の腕がレベルアップしますので、ぜひとも試してください。使ってみる価値ありです。
古式製法を貫き、自然の力と恵みで作られた「丸中醤油 古式伝統の味と香り」
こちらは、ライフスタイルデザイナーの長尾典子さんにご紹介いただいた、琵琶湖の東側に位置する200年もの歴史ある醤油蔵『丸中醤油』。材料は国内契約農家で栽培された遺伝子組み換えでない大豆と小麦、天日塩と、鈴鹿山脈の伏流水だけで作ります。中でもおすすめは「丸中醤油 古式伝統の味と香り」。透明感ある華やかな褐色で、ほのかに香ばしい大豆にすっきりとしたやさしい甘味と塩味、そのあとにコクと旨味が口中に広がります。
杉桶で2年熟成させた丹波黒豆が原料の希少な醤油「菊醤」
料理家の山脇りこさんにご紹介いただいのが、小豆島のヤマロク醤油さんの菊醤(きくびしお)。この醤油は100年以上にわたりヤマロクの無数の菌をたずさえる30石(約5800リットル)の立派な木桶で作られています。菊醤は、丹波の黒大豆が原料。江戸時代には大豆と並んで黒豆も醤油の原料として使われていたそうです。まろやかな味わいとコクは、このあたりにも秘密があるのかもしれません。もちろん国産の小麦と、代々使われている小豆島の地下水で作られています。
プロの料理家がこぞって絶賛するもち米、米麹、米焼酎のみの本格みりん「三州三河みりん」
ベジ活アドバイザーの生井理恵さんをはじめ、4名のキュレーターの方がippin内でご紹介しています。他に普段から「三州三河みりん」を愛用されている方も多い、今や本格みりんの代名詞といえるほど知られた存在です。食に精通する達人たちが選び続ける本格派のみりんは甘く香りも豊かで、なんとそのまま飲んでもおいしいと評判です。いつもの料理に使うだけで旨味とコクをプラスし、さらにおいしく仕上げてくれる優秀調味料なので、一度使ってみてはいかがでしょう。
このまま飲みたいという声があがるほど美味しい造り酒屋『福光屋』の「三年熟成純米本味醂 福みりん」
料理家の山脇りこさんが10年来欠かした事がないほど惚れ込んだのが、金沢の造り酒屋『福光屋』の「三年熟成純米本味醂 福みりん」と「福みりん」。必ず数種類を味見してもらうというご自身の料理教室でも、生徒さんから一番人気を得ているというほど愛されているみりんです。1年ものと3年熟成で使い分けを楽しめば、料理の腕もバージョンアップ間違い無しです。
熟成に3年の年月をかける伝統製法を継承する「福来純 三年熟成 本みりん 」
1級フードアナリストの谷口信江さんにご紹介いただいたのは、白扇酒造株式会社の福来純の「三年熟成本みりん」。白扇酒造株式会社は、岐阜県飛騨川のほとりにある町、川辺町にある老舗酒造で、酒造りの命である名水と町域の7割を占めるという山林など恵まれた環境と風土の中、原材料は全て地元の最良のものだけを調達するというこだわりの酒元。日本で本格みりんを造っている醸造所はわずか数軒しかなく、ここでは伝統製法を継承する3大みりんのひとつを作っています、3年熟成させた味醂は、味にとげとげしさが無くなり色も艶のある琥珀色。プロからの支持も高い本物のみりんは、様々な料理を引き立ててくれ、普通の料理が一流料亭の味になりますよ。
みりんとあわせて素材を引き立てる「飲んでもおいしい料理酒」
「飲んでもおいしい料理酒」を目指して研究を重ねて作られたこちらの料理酒「こんにちは料理酒」は、料理専門家や老舗割烹などプロも使っているもの。玄米と酒粕が入り、香りも独特で、製造してから毎日発酵し、色も日を追うごとに琥珀色に変わるため、色も大変きれいです。紹介者の(株)トータルフード代表/トータルフードプロデューサーの小倉朋子さんいわく、「これを入れると料理の味が全然違います」とのことですので、一度試してみてはいかがでしょうか
コーヒードリッパーで簡単にプロ仕様の天然出汁がとれる「幸せをよぶおだし」
料理研究家の石松利佳子さんをはじめ3人のキュレーターの方にご紹介いただい出汁は、その名も「幸せをよぶおだし」。出汁をとる方法をコーヒーと同じ作業に置き換えた「幸せをよぶおだし」は、出汁をとる楽しみも与えてくれる商品です。かつおと昆布がひとつのパックになっていて、ドリッパーにフィルターを広げ、そこにパックから取り出したかつおと昆布を入れ、お湯を注ぐことで簡単に出汁が作れます。和食だけでなくいろいろな料理に使えますよ。
ほっとする懐かしい味を簡単に再現する麹屋の煮干だし
アートディレクター・食文化研究家の後藤晴彦(お手伝いハルコ)さんにご紹介いただいたのは、煮干をメインにした株式会社麹屋もとみやの「麹屋の煮干だし」。この「麹屋の煮干だし」は煮干し以外にも、かつおぶしや昆布などに食塩なども加わっているので、厳密な意味での煮干だしではないのですが、全体にバランスの取れただしになっているそうです。簡便なだしパックで、みそ汁から煮物まで比較的濃い目の味付けには向いています。
かつお節、焼きあご、うるめいわし、真昆布を使った和食レストランの出汁「茅乃舎だし」
こちらは、積水化学工業株式会社の秘書を務める森川昌巳さんが、どこにいても水から煮出して数分で美味しいだし汁が作れるとして、ご自身でも使い、味見して納得のできる逸品として紹介している「茅乃舎だし」。茅乃舎の自然派レストランで使われていたものを商品化したもので、焼きあごや真昆布などを使用し科学調味料や保存料無添加の体にやさしいおだしです。煮出すだけでなくパックを破ってそのままを使っても、いい風味で美味しくなります。保存も効くので利用価値も高いです。
※掲載情報は 2016/10/09 時点のものとなります。
- 8
キュレーター情報
ippin編集部のお取り寄せ
"あの人の「美味しい」に出会う"ippinの編集部おすすめのおとりよせ情報を配信中。
全国の厳選されたグルメ・食品、レストランメニューをお取り寄せできるショッピングサイト「ぐるすぐり」のおすすめから、心惹かれるグルメをピックアップしご紹介しています。