記事詳細
たべっ子どうぶつには、なぜキリンが入っていないのか??
そう、みんな知っている商品、ギンビスの「たべっ子どうぶつ」
小ネタをはさみますと、銀座にあるビスケット屋さん。だからギンビスなのです。このギンビスさん、私がお菓子屋魂を心から感じるメーカーさんの一つなんです。
それはなぜでしょうか?昨今お菓子業界を取り巻く環境は大変厳しいんです。「インバウンドでお菓子が売れているからさぞ儲かっているでしょ~!」。なんて方が時々いますが、とんでもない!!
小麦粉が値上がりして、砂糖が値上がりして、油が値上がりして、卵が値上がりして、お菓子の原材料は本当に高くなり続けています。そんな中、原材料の配合や素材を見直すメーカーさんがあることも事実です。そして、昔からある商品を久しぶりに食べて
「あれ??これ、こんな味だったけ??」、「昔と変わった??」といわれるお客様が実際にいらっしゃいます。
仕方のないことです。会社には従業員を守るために色々な選択がありますから。
でもそんなご時世、このギンビスのたべっ子どうぶつは発売から35年以上たった今も発売当時と何も変わらず同じ製法で作り続けているんです。
先ほどの「あれ??こんな味だったっけ??」と思われるようなお客様は、ある商品を食べた時に、こう言われました。
「時代の流れとは言ってもさみしいよね~。昔とおんなじ味を期待していたから~」と。
そんなお客様に、私がおすすめするのは、ギンビスのたべっ子どうぶつなのです。勧められた方はほぼ、「これは本当にいっつもおんなじ味がするよ!」、「期待どおりだよ!」というお言葉をいただきます。
昔から同じ味を守り続けている結果ですよね!その企業努力と言ったら想像を絶する大変さだと思います。でもギンビスの社長は実際に小売の現場でお客様の喜ばれている話をすると本当嬉しそうに笑ってくれるんです!
そして、「ここまでのロングセラーになると期待を裏切らないために変えてはいけない所って必ずあるんです!」といいます。
これこそ菓子屋魂だと私は思うんです!
ちなみになぜたべっ子どうぶつにキリンが入っていないのか?それはなんと、首を長くしたらビスケットが折れてしまうからだそうです!また短くしたらキリンに見えないからだそうです!カバみたいだとか……期待していた以上の情報でなかったら申し訳ありません!
是非、懐かしい友達や長い付き合いの知人と一度昔の思い出と一緒にたべっ子どうぶつをどうぞ!「なつかし~」「昔好きだったー」と盛り上がることでしょう!
なぜなら、そこには期待を裏切らない経営努力がありますから!
※掲載情報は 2016/03/31 時点のものとなります。
- 6
キュレーター情報
二木の菓子 専務取締役 商品開発部長
二木英一
「二木の菓子」ではお菓子の専門店として常時約10,000種類のお菓子を取り揃えて日本中、世界中からお客様をお迎えしています。(規模によりますが一般的な小売店で約500~1000種類位と言われています)文化も、環境も違う地域から見つけてくるお菓子は驚きと、感動がいっぱいです!中には決して大型店舗では、売られる事のない名品も沢山あります!私は、食べる時に思わず感情移入してしまう名品を探すべく日々情報収集と自分の足で確認する事を仕事としています。また最近は独自の視点から商品開発も手がけております。それは、私がお菓子のプロとしてお客様から求められる提案に、手土産があるからです。昨今、お菓子ブームから、ただ売れている商品に似せて作った物が多くあります。そこで、決して流行や売れている物の真似ではなく、お菓子が本来持っている手渡しする意味や本物を形にする為、企画からお菓子が出来るまでを「ふたつ木」という自社ブランドでご提案しています。2015年5月テレビ東京「ガイアの夜明け」~進化するお菓子驚きの販売手法~出演 著書「なぜ20円のチョコでビルが建つのか?」Amazonマーケティングカテゴリー1位獲得