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文旦屋・白木果樹園の自信作、今が旬の「土佐文旦」
親しい友人から頂いた旬の文旦が感動の美味しさだったので、その絶品の味わいを今回はご紹介します。早春を感じさせる爽やかな香り、ほどよい酸味とコクのある豊かな甘さが特徴の高知県の特産品「土佐文旦」。土佐市にある文旦屋・白木果樹園の「土佐文旦」は、過去に農林水産大臣賞を2度も受賞した経歴を持ち、各方面からの評価や毎年楽しみにしている方々も多い人気のippinです。
そもそも文旦とは?どんなフルーツ?
文旦はミカン科ミカン属の柑橘で、ザボン、ボンタンとも呼ばれています。インド南部、中国南部などで原生していて、交雑したものからはグレープフルーツ、夏みかん、はっさくなど果実の大きいものが生まれています。「土佐文旦」は、昭和5年頃に高知県に導入されその名で出荷されるようになったもので、重量が400g以上もある大きさ。果皮は淡黄色、果肉は透明度の高い黄白色で、かためのしっかりとした肉質です。内皮は実離れしやすくきれいにむくことができ、ベタベタせず食べやすいことも魅力。弾力のある食感で食べごたえがあり、爽やかな香りに包まれながら、酸味と甘みの調和を堪能することができます。
美味しい文旦が実る条件とその歴史
実は白木果樹園がある土佐市宮ノ内地区は土佐文旦発祥の地。その地で戦後まもない頃から栽培をはじめ三代に渡り受け継がれてきた白木果樹園には、今では文旦を中心に3000本もの果樹があるそうです。日照時間が長く昼夜の寒暖差が大きい気候、日当たりがよく水はけがよい傾斜面、豊富なミネラル分を運ぶ海風が届くその土地は、美味しい文旦を育てる条件がそろっています。さらに栽培する人々の愛情と手間も感動の美味しさを生み出す秘密。自然の恵みと愛情をたっぷりと受けた文旦は、香り高く、酸味と甘みのバランスがよい濃厚な味わいになるのです。ずっしりと重みのある文旦のなかには果汁たっぷりの果肉が詰まっていて、宝石のようにキラキラと輝きます。
味わいの変化も魅力!「土佐文旦」の奥深さ
時期により味わいが変化するのも楽しみのひとつ。2月上旬に出荷されるものは「はしり」と呼ばれ、すっきりとした酸味がありしっかりとしたかための食感。また2月中旬~3月上旬頃の「さかり」は、酸味と甘みのバランスが非常によく、香りも豊かに。プリッとした満足感のある食感です。3月中旬以降の「なごり」になると、酸味が少なくなり凝縮された濃厚な甘みでコクのある深い味わいに変化。あふれるようなジューシーさで、後を引く美味しさが楽しめるのだとか。酸がぬけて徐々に完熟していく変化のなかで、それぞれの味わいを感じてみたいですね。
一年を通して楽しめる個性際立つ文旦たち
南国の太陽の光を享受できる温暖な高知県では、一年を通して文旦を栽培することができ、その種類も様々。白木果樹園も四季折々の個性豊かな文旦を出荷しています。春は適度な酸味と甘みのなかにやさしいほろ苦さが広がる「土佐文旦」、夏は内皮までまるごと食べられる「夏ぶんたん」、秋はあふれる果汁ときめ細かな果肉が特徴の「水晶文旦」、冬は上品でまろやかな味わいの「温室土佐文旦」など季節ごとに魅力ある文旦が出回り、全国に発送されています。
贈り物にも最適!美味しさをあの方へ……
土佐文旦はミカンなどほかの柑橘に比べて皮が厚めでしっかりしているので、美味しさや鮮度をキープしやすく、長期保存ができるという特性も。その日持ちのよさは贈答用としても喜ばれ、全国各地の多くの人々に笑顔を届けてくれます。大切な方やお世話になっている方への贈り物としてもおすすめです。
今年の「土佐文旦」の出来は上々とのこと。一度食べたら忘れられない、印象深い味わいを是非この機会に味わってみて下さい。
※掲載情報は 2016/03/14 時点のものとなります。
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キュレーター情報
シニア野菜ソムリエ
KAORU
ラジオ局で報道キャスターを務める傍ら、野菜ソムリエの資格を取得。全国で第一号の野菜ソムリエとなる。現在は日本野菜ソムリエ協会の講師として野菜ソムリエの育成に力を注ぐほか、主にTV・ラジオ・雑誌などで活躍。またセミナーや講演、執筆活動も行っている。飲食店のレシピ開発や大手企業ともコラボ商品も多数手掛ける。大好きな野菜・果物について語る時間は何よりも幸せなひととき。
著書に『干し野菜手帖』『野菜たっぷり!サンドイッチレシピ』(ともに誠文堂新光社)、『ポケット版 旬の野菜カレンダー』(宝島社)などがある。