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秋が深まるこの季節は、「ひやおろし」の時期にも重なり日本酒が恋しくなりますね。今回は、そのひやおろしを含め、限定品の日本酒をご紹介します。
日本酒は、発酵を止め、雑菌を殺し、香味を保つため、「火入れ」という低温加熱殺菌を通常2回行います。1回目は貯蔵する前、2回目は出荷直前に行われます。「ひやおろし」は、この2度目の「火入れ」をせずに出荷されます。
日本酒は1年をかけて熟成していきます。特に気温の高い夏には急速に熟成が進み、旨味が増してもっともバランスのよい状態になります。穏やかで落ち着いた香りと、濃醇な味わいが増し、その熟成の旨みを、もっともよく伝えてくれるのが、「ひやおろし」です。
今回は、そのひやおろしを含め、限定品の日本酒をご紹介します。
1:福井 真名鶴 ひやおろし 晩夏初秋 特別本醸造生詰原酒
このひやおろしは、原酒なのでアルコールが18.5度とやや高めです。本来ならひやおろしはヌル燗がお勧めなのですが、これは冷またはオンザロックもおすすめ。福井では、秋が旬の油がのった鯖の脂分をきれいに洗い流して、スッキリさせてくれます。
2:秋田 飛良泉本舗 山廃純米の「ひやおろし」
これは、秋田県の飛良泉本舗から2014年の9月に出荷された山廃純米の「ひやおろし」。香りはやや強くて、「玄米パン」を想わせる穀物類の香りと、「バニラアイス」のような甘い乳製品の香りがします。口当りはしっかりとしていて、まずは山廃仕込み特有の厚みのある酸がぐっと前面に出てきて主張しますが、それでいて、優しい甘味と豊かで、膨らみのある旨味とのバランスはちゃんと取れています。
3:島根 李白酒造 李白 特別純米 ひやおろし
このひやおろしのお酒の名称「季白」は、大正から昭和にかけて二度も内閣総理大臣を経験した島根県松江市出身の、若槻礼次郎氏によって酒仙李白に因んで命名された酒名だそうです。ほどよい熟成とフレッシュ感があり、秋の味覚に合う一杯です。
4:青森 三浦酒造 豊盃 豊81
「豊盃(ほうはい)」ブランドで知られる青森県弘前市の三浦酒造が、年に一度だけ通常の酒造りとは違ったスペックで仕込む、「チャレンジタンク」と呼ばれるプロトタイプのお酒「豊盃 豊81」です。この年のチャレンジの最大の特徴は、通常ならば精米歩合55%まで精米(お米の外側を削る作業)して使用する「豊盃米」を、敢えて精米歩合81%(豊盃の「はい」と81の「はい」を掛けている)に留めて、いわゆる「低精白」のお米を使って酒造りを行っているという点です。
5:山口 村重酒造 純米酒 日下無双(ひのたむそう)生酒
出来上がったばかりの熱処理をしていない新酒のため、販売期間が限定される「日下無双(ひのたむそう)生酒」。華やかな香りですが、生酒らしいしっかりした味わいで、食事の味を引き立てます。酸味・香味も強く感じるので、白飯に合うおかずをつまみにしてもよいそうです。燗にすると、ほんわり味がなめらかになり、温度を変えるほど、いろんな表情が出てくるお酒です。
※掲載情報は 2015/10/22 時点のものとなります。
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