タイの魅力を探るタイ食材現地ツアーvol.4

タイの魅力を探るタイ食材現地ツアーvol.4

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バンコクで体験するタイ最新キュイジーヌ

タイの魅力を探るタイ食材現地ツアーvol.4

今回のツアー最初の食事は、宿泊地から渋滞がないと車で10分程度の場所にある「baan」というお店でした。2015年の6月28日にオープンしたこちらのお店は、まだ観光客には知られておらず、地元の食通な方が通う店として人気が高まっています。

 

「baan」はルンピニ公園の目の前に位置しています。このルンピニ公園はバンコクで最初にできた図書館があり、夕方や早朝にはランニングを楽しむ人たち、お昼時にはランチを楽しむ人たちで賑わいを見せます。また、お店の前を走る、ワイヤレス通りには日本大使館や、アメリカ大使館が並びます。

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お店に入ると、タイの騒然とした雰囲気とは違い、デザインは凝っているというよりもシンプルモダンな印象を受けます。建物は2階建てで、1階は客席がメインで、奥にバーカウンター、キッチンは2階にキッチンがあり、2階にも席がいくつか設けられてあるので、キッチンの様子を見ながら食事を取ることも可能です。ちなみに「baan」とはタイ語で「家」という意味。家庭料理を基本に、そこから少し現代的なエッセンスを効かせた料理を提供してくれるとのことで、参加者の期待も膨らみます。

タイ料理での基本マナー

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そうそう、タイ料理を食べに行ったり、タイに実際に行かれた方はご存知だと思うのですが、基本タイでは箸ではなく、スプーンとフォークで食事を取ります。スプーンは右手、フォークは左手で、基本スプーンを主で使い、すくって食べます。スプーンはナイフの役割も果たし、スプーンの縁でお肉やお魚を切ることにも使います。フォークは日本にあたるフォークの使い方というよりも、スプーンで切る際に抑えたり、取り分けたりする際に使うものらしいです。もちろん今回のディナーでもナプキンの上にはきちんとスプーンとフォークが置かれていました。

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ドリンクリストはいわゆるバインダーで提供されるちょっとユニークな形。参加者がリストを眺めたり、カメラで撮影を行ったりしているうちに、料理が運ばれます。料理は2階から運ばれるのですが、このような大きなお盆(?)で運ばれてくるので、これだけで参加者は盛り上がります。こういった部分が既に演出になっているところに洗練さを感じます。

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1皿目はタイ料理でおなじみの「ソムタム」。青パパイヤを使ったサラダともいえるもので、コースの序盤に良くお目見えする料理の一つでもあります。タイ料理の要素を構築する4種の味覚(酸味、甘味、辛味、塩味)を感じることができます。一皿目にタイ料理の基本中の基本が出てきて、さらにそれがレベルの高い次元で融合しているので、参加者のフライトでの疲労は一気に消え去ります。

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2皿目は「コームーヤーン」。こちらは豚の喉肉の炭火焼です。タイの東北部イサーン地方の伝統料理といわれています。こりっとした肉感が特徴的で、脂身が嫌らしくない程度に舌に残ります。甘味の効いたタレとの相性もよく、非常にお酒が進む危険な組み合わせでもあります。

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3皿目は「ムーサテ」、豚肉の串焼きです。程よく火入れされた豚肉には、基本的な味付けがされており、このまま食することもできますが、こちらのお椀に入れられたタレをつけると更に旨みが増します。ただ、このタレは酸味と辛味が際立っており、余計にアルコールを摂取する事態になります。ただ、この酸味と辛味が長引かないのがタイ料理の特徴というか、「baan」のクオリティの高さを物語ります。

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4皿目は炒め物。こちらは、唐辛子の辛味も感じますが、バジルと卵も一緒に炒められており、辛味の中に甘味とハーブの複雑さが舌に乗ってくるこちらも素晴らしい一皿。

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5皿目は、牛肉の炒め物。こちらは皆様おなじみの「ガパオ」に乗っている牛肉をほぐしてバジルで炒めたものを更にカリカリに揚げた状態で出てきました。カリカリの食感と、濃い目の味付けをされた牛肉を口に含めると、バジルの香りが鼻に抜けて行き、なんとも幸せな気分になる一皿。これをカオニャオ(タイのもち米)にかけて食べる、いわゆる「ふりかけ」的な使い方をすると、箸(正確にはスプーン)が止まらなくなります。

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6皿目は、カレー。様々なスパイスが入れられたスープは非常に複雑味があり、中に豚肉が入っていたのですが、こちらの煮込み具合も程よい。すくった時に形が崩れることはなく、口に含んだ瞬間にほろっと崩れる。味付けは正直辛味が強いのですが、何故か止めることができない。酸味の高さもあり、こちらも非常に癖になる一皿で、こちらを今回のベストにあげた参加者も何名かいらっしゃいました。

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7皿目はスイーツ。こちらもタイ料理の定番とも言える、マンゴーと、ココナッツミルクで炊いたもち米(カオニャオ)の組み合わせ。日本ではマンゴーは単体でフルーツとして食べる事が普通ですが、こちらの定番は、マンゴーにカオニャオを乗せ、ココナッツミルクを少しかけて、一口で頂くという食べ方。マンゴーの甘味が日本で食べる物よりも非常に高く感じ、この食べ方だと更に味わいが深くなり、こちらも癖となります。参加者が口にしていたのは「この食べ方を考えた人は本当にすごい!」という言葉で、この言葉を痛感出切るほど素晴らしい味わいでした。

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参加キュレーターは、日本で味わうタイ料理とタイで体験するタイ料理の違いを目の当たりにし、一皿運ばれてくるたびにシャッターを押し、料理の説明をメモに取り、そして料理を味わうという行程を繰り返していました。

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一通り、料理を楽しんだ後はお店のはからいで、2階にある厨房も見学させてもらいました。一面ガラス張りになっている厨房の外には、普通にテーブルも置いてあるので、こちらで食事を取ることも可能。ここまでオープンにしているのは、自分たちが作る料理行程にも相当の自信がある証拠でもあります。

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最後に、「baan」オーナーのタムさんにもお話を伺う事ができました。食材はオーガニックの物を中心に、もちろんタイ国内で生産されているもので料理を作っています。ハイセンスなレストランの激戦区でもあるこのエリアで、価格帯は非常にリーズナブルな設定。ある程度の料理をコースで注文しても500~800バーツ(日本円で約2000円~3000円程度(2015年9月末時点))、飲み物を注文しても800~1000バーツ程度。

 

このお店の名前には「家」という意味がありますが、家庭料理という意味合いの「家」の他に、実はもう一つの意味が含まれています。このタムさんは実は3人兄弟で、全員がこの「baan」に関わっています。お兄さんのトムさんは、友人や他のパートナーと「Le Du」というレストランをオープンさせました。その後単独で「baan」を開店させるのですが、トムさんはシェフとして、メニュー開発も行い、次男と、三男であるこのタムさんと共同経営を行っています。つまり、彼らにとってもこの「bann」は家そのものなのです。まだ、オープンして間もない「baan」ですが、料理のクオリティ、演出、そして何よりもまさに我が家を体験できるようなアットホームな空間は、これから多くのお客さんの笑顔を作っていくことでしょう。

 

そして、この料理のクオリティを体験した際に思った、タイ食材の潜在的な力。どんな生産がされているのか、どんな加工がされているのか、参加キュレーターがタイの魅力には待っていくのが見て取れる1日目の夜でした。

 

「baan-Thai Family Recipes」
139/5 Wireless Rd. Lumpini Pathumwan Bangkok 10330

他のタイ食材現地ツアーの模様はこちら!

※掲載情報は 2015/10/15 時点のものとなります。

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