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摘みたてのホップで造る希少なビール
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ビールの主な原料は「麦」「水」そして「ホップ」です。日本では、水以外の原料はほとんどが輸入に頼るのがビール造りの現状です。しかし、近年のクラフトビール人気に伴い、IPA(インディアペールエール)などのホップが特長のビアスタイルが人気を博し、地域色を感じるようなビール造りでブルワリーの独自性を打ち出す傾向が高まっていて、そんなことから、国内でのホップ栽培が改めて注目されています。ホップは種類により様々な香りがあって、ビール好きな人たちはその違いによるビールの香りや味わいを楽しんでいます。
さらに、新鮮なホップを使って醸造する「フレッシュホップビール」も造られるようになり、その人気は年々高まっています。これは摘みたてのホップをすぐに醸造に使う為、限られた時期にしか出来ない貴重なビールなのです。
世界50か国で「フクロウのビール」として親しまれる常陸野ネストビールを造る木内酒造では、茨城県那珂市の自社ブルワリーの額田醸造所脇の畑と秋田県横手市の契約農家でホップを栽培。そのホップを使って仕込んだフレッシュホップビールの『常陸野ネスト フレッシュホップス』を今年もリリースしています。
今年のビアスタイルはペールエール
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プシュッと缶のプルトップを引き上げると、まるでホップ畑に迷い込んだような青いホップの香りが缶から溢れ出てきます。グラスに注ぐと、明るいアンバーカラー。ホップの蔓の間に分け入るような気持ちでビールを喉に流し込むと、パイナップルやレモン、グレープフルーツのような柑橘の香りや若草の爽やかさなど複雑な香りと味わいが口いっぱいに広がって変化します。もちろんペールエールらしいモルトの甘味とのバランスも良く、単にホップの魅力だけではない、秋にぴったりの味わいに仕上がっています。
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「ホップを栽培するのは大変ですが、ホップの新鮮な香りを嗅ぐとその幸せな気持ちで辛さも吹き飛びます」と額田醸造所の醸造士宮田輝彦さん。ホップの香りは鎮静効果もあるとも言われています。その香りが閉じ込められたビールが飲めるのは今だけです。日の落ちるのも早い秋の季節に自分へのご褒美に飲めば、ほんのりと穏やかな気持ちになれるかもしれません。
数量限定の稀少なビール、よかったらお早めに。
※掲載情報は 2018/11/17 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ビアジャーナリスト/パンコーディネーター
宮原佐研子
日本パンコーディネーター協会認定パンコーディネーター、日本ビアジャーナリスト協会所属ビアジャーナリストとして日本ビアジャーナリスト協会HP、雑誌『ビール王国』(ワイン王国)、世界22カ国158本のビールを紹介するe-MOOK『ビールがわかる本』(宝島社)、ビアエンタテインメントムック誌『ビアびより』(KADOKAWA)他執筆。『ビール王国』では、「コンビニ限定うんまいビア ペア」で、コンビニエンスストアで買えるビールとパンのペアリングを連載。日本パンコーディネーター協会主催の講座「ワインよりおすすめ?パンとビールのおいしい関係」でパンとビールのペアリング体験講座も実施。