ダイヤモンドの「カラット」の語源にもなったキャロブを使った万能シロップ

ダイヤモンドの「カラット」の語源にもなったキャロブを使った万能シロップ

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まさに食べるダイヤモンド「キャロブシロップ」

最近、“フェアトレード”という言葉をよく耳にしますが、私の中東料理店でもそういった食材を取り扱っています。パレスチナの食品や雑貨を中心にフェアトレードで輸入販売する『ZAHARA(ザハラ)』さんからいろいろと良い商品をご紹介いただきますが、今回はその中から、イスラエルで暮らすパレスチナ人が作るキャロブシロップをご紹介します。

 

ここ数年、日本でも中東情勢についてTV番組で扱われるようになってきたのでご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、占領下であるパレスチナ自治区で暮らす人々の生活はやはり困難の多いものです。 そして、更に見落とされがちなのが、イスラエルで暮らすパレスチナ人の存在です。

彼らはイスラエル内でも権利が制限された非常に弱い立場に立たされており、そんな状況を危惧した一部のイスラエル市民団体が農業支援や女性支援を行っています。そんな中で生まれたのがこのキャロブシロップです。

 

キャロブとは和名でイナゴ豆というカカオ豆に似た風味の植物で、ダイヤモンドの重さを表す“カラット”という言葉はこのキャロブが語源なんです。

旧約聖書にも登場するほど、古代の人たちにとって重要な食材だった様ですね。

自然の糖質を含んでいるキャロブは砂糖の代わりにして血糖値の上昇を緩やかにさせる効果が期待できます。

また、食物繊維や鉄分も豊富だったり、キャロブに含まれるピニトールという天然物質が、糖尿病や不妊の原因改善に効果があるとされており、現在においてもスーパーフードとして注目を集めています。

 

日本に流通しているものは粉末やチップ状のものが多く、料理によっては少々扱いづらいのですが、この製品は液状で非常に使い勝手が良いです。 チョコや砂糖の代用になるのでスイーツにはもちろん、お肉のソテー、白身魚のソース、日本料理であれば煮物のコク出しや白和えにも非常によく合い、意外と幅広い料理にマッチしてくれます。

 

古代から今なお愛されるキャロブ。

是非、ご家庭でのお料理に取り入れてみてください。

※掲載情報は 2018/09/10 時点のものとなります。

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キュレーター情報

草野サトル

中東料理ミシュミシュ オーナーシェフ

草野サトル

1978年生まれ。
20代前半、NGO活動を通じて中東世界への興味を抱く。

サウジアラビア国立大学付属の語学スクールにて基礎アラビア語を学ぶ傍ら、
カルロス・ゴーン氏夫人でもあるリタ・ゴーン女史が経営するレバノン料理店(現在閉店)にて勤務。
これが中東料理との出会いとなる。

その後、パレスチナ、シリア、ヨルダン、エジプトなどの国々を巡る中、
日本人がまだ未体験であり、最も奥深い食文化を有した中東各国の料理は必ず日本人に求められると確信し、中東料理店開店を決意。

2014年8月 銀座6丁目に中東各国料理店「MishMish」をオープン。
現在も毎年欠かさず現地訪問し、孤高の中東料理研究に勤しんでいる。

メディア出演
BS-TBS魔法のワンプレート2017年10月担当シェフとして出演
TBSラジオ 久米宏のラジオなんですけど ゲスト出演
FM東京 住吉美紀Blue Ocean ゲスト出演 他

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