オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

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日本でもおなじみの中華調味料ブランド『李錦記』。広東料理の定番調味料であるオイスターソースを使ったことのある人も多いでしょう。香港最大の調味料として100以上もの国や地域で親しまれていますが、実は『李錦記』1号店がマカオにあることをご存じでしょうか。

マカオ半島の海岸線をのぞむ『李錦記』1号店

カジノホテルのネオン輝くマカオ半島の中心部から徒歩で10分ほど。世界遺産のセナド広場を横目にメインストリートを海岸線へと向かうと、その景色は一変して下町の雰囲気を残したエリアへ。オールドチャイナそのままの古き佇まいの建物が見えてきます。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

こちらが『李錦記』の原点。店頭には大きく“李錦記”の文字があり、テンションが上がります。 さっそく店内をのぞいてみると、10人も入ったら身動きが取れなくなるのではないかと思うほどに意外にコンパクトな造り。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

棚には50種類以上もの調味料がずらりと並んでいました。「李錦記といえばオイスターソース!」というだけあって、よく見てみると大瓶、小瓶、さらには小さなチューブ型とサイズが豊富に揃っています。また、同じオイスターソースでもホタテ貝入りのオイスターソースもあって、さらに贅沢。その他にも、海鮮ソース、豆板醤などがあり、眺めているだけで、完成された料理までも想像してしまうほど。どれも中国料理の味つけに欠かせないラインナップです。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

旅行者におすすめなのが、日本未発売のレトロ柄のチューブ型オイスターソース(特級蠔油)。パッケージのイラストが何とも微笑ましいではありませんか。人に対しての牡蠣の大きさのサイズ感に思わず笑ってしまいますが、レトロでいい雰囲気を醸し出しています。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

チューブならば、瓶のようにスーツケースに入れても破損の心配はないし、167g入りと軽量なので、友人への土産にもぴったり。炒め物はもちろん、麺にそのまま絡めてもおいしいし、スープの隠し味としても万能です。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

また、ご店主がおすすめしてくれた「蒸魚鼓油」は、白身魚の蒸し料理にぴったり。中国醤油のタレはコクが出ていてごはんがすすみますよ。

『李錦記』は今年(2018年)で130周年!!

1888年、中国・広東省の珠海で創業した『李錦記』。創業者である李錦裳氏は良質な牡蠣の産地で食堂を営んでいたそうです。ある日、牡蠣スープを火にかけたまま放置してしまい、一晩明けてみたらおいしい煮汁ができていたとのこと。そんなハプニングから生まれたオイスターソースは、今もなお続く老舗店に欠かせない宝になったんですね。

オイスターソースのルーツ!マカオから世界へと広がった中華調味料ブランド『李錦記』

1902年には拠点をマカオに移して、本格的にオイスターソースの製造が始まり、現在の地に1号店を構えます。このエリアは漁場になっていて、その昔は牡蠣が豊富に獲れていたとのこと。歩いていると乾物店が多いのもうなづけます。

 

現在は本社を香港に移して、世界100以上もの国や地域にネットワークを広げているのですからすごい。これだけ企業が大きくなっても原点である1号店を閉めることなく、営業を続けていることが嬉しいですね。

 

もちろん、『李錦記』の商品は、マカオのスーパーマーケットで気軽に購入できますが、せっかくマカオに来たならば1号店はぜひ訪れたいところ。ただ、営業時間が不規則で、夕方には締まっている場合もありますのでご注意ください。

 

日本でも愛されている『李錦記』のオイスターソースは、キッチンの定番調味料として最適なので、ぜひ料理のレパートリーを増やしてみてくださいね。

 

協力:マカオ政府観光局、マカオ航空

http://www.macaotourism.gov.mo

※掲載情報は 2018/07/17 時点のものとなります。

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キュレーター情報

伊能すみ子

アジアンフードディレクター

伊能すみ子

アジアンフードディレクター/1級フードアナリスト 舞台制作や民放気象番組ディレクターを経て、食の世界へ。調理師専門学校で調理、食文化を学びながら、食の専門家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中心に飲食情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを行う。     
「ASEAN食のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、食と旅の提案も手がける。年に数回、アジア諸国を巡り、屋台料理から最新トレンドまで、現地体験を専門webサイトにて多数掲載。書籍『専門店が教える スパイスの基本』(PHP研究所)では、レシピを担当。日本にいながらも他のアジア諸国のおいしい料理を楽しめるような、環境作りを目指す。

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