DIPLOMATICO SINGLE VINTAGE 2002 RUM
輸入元：ラールアルコル合同会社
記事詳細
13年の時を経たヴィンテージラムが高めるシガーの魅力
シガー愛好家の私にとって、洗練されたバーで楽しむお酒はシガーを嗜むひとときに欠かせない大切な要素のひとつです。紳士服の聖地ともいえるロンドンのサヴィルロー、そしてジャーミンストリートを訪れる際に、定宿としているホテルCLARIDGE'S（クラリッジス）にあるバー「THE FUMOIR」。ここで、非常にドライなマティーニをオーダーし、ジャーミンストリートの一角にあるシガー専門店「ダビドフ オブ ロンドン」で手に入れたばかりのシガーをゆっくりと燻らせるのが私流の楽しみでした。
一般的に、シガーに合わせるお酒はコニャックといわれています。最高級の葉巻には最高級のコニャックということで、シガーに合わせる洋酒として代表されるのがヘネシーです。
そんな定説を敢えて覆すそんなイベントが先日行われました。開催されたのは「ダビドフ オブ ジュネーブ」の銀座店。ロンドン滞在時にもよくお世話になるシガー専門店です。こちらには「ダビドフ」のオリジナルブランドのシガーをはじめ、世界の高品質なシガーが集められ、眺めているだけで時を忘れるほど数多くの葉巻が顔を揃えます。
今回ペアリングで紹介されたのは、ダビドフのシガーコレクションのなかでも、伝統あるシガーである「Davidoff Winston Churchill」。葉巻を愛したサー・ウィンストンチャーチルにちなんでつくられた最初のダビドフシガーです。実は私自身も、この丈の長いチャーチルを愛用しており、今回のイベントに縁を感じてしまったほどなのです。
シガーの味わいをさらに深める洋酒として、著名なバーテンダーとラム研究家がタッグを組んで選ばれたのが「DIPLOMATICOシングルヴィンテージ2002ラム」。「DIPLOMATICO」は、世界中に優れたラムを輸出するベネズエラを代表する醸造メーカー。
ラムはサトウキビからできる蒸留酒。一般にラムは安価で手に入るイメージが強く、ロングカクテルのベースとして広く親しまれていて、皆さんもご存知の通りその甘い香りはお菓子作りなどでも使われています。
ラムとシガーのペアリングと聞いて、とても意外に感じたのは私だけではないはず……。そんな先入観を覆したのが、今回はじめて試飲した「DIPLOMATICOシングルヴィンテージ2002ラム」です。2002年に蒸留されたラムを、バーボン樽とシングルモルトを熟成させた樽で計12年間熟成させた後、さらにシェリー樽で1年間熟成させたヴィンテージラム。通常のオーク樽だけでは得られない、複雑な熟成香を楽しめます。
シガーを置くことができるよう、フチに独特の「くぼみ」を設け、底にチャーチルのシルエットをエッチングした専用のグラスで提供されます。「Davidoff Winston Churchill」は4つの異なる国で栽培されたタバコの葉を使い、複雑な味わいのなかにキャラメル香などの上品な香りを感じられるのが特長です。
シガーを味わった後、ラムを口に含みます。その途端、華やかなシェリーの香りがほどよく鼻に抜け、その後に続く、上品なアーモンドの香りやキャラメルのような香ばしさを感じます。最後に残るヴァニラはとても洗練されています。
DIPLOMATICOのラムならではの後に残る甘さがシガー独特の深みのある甘い香りに重なり、相乗効果で官能的な芳香に満たされました。シガーに合わせるラムという素晴らしいペアリングを体験し、普段味わえない高揚感と満たされた感覚を覚えたのは私だけではないでしょう。
尊敬してやまない英国紳士の鑑でもあるサー・ウィンストンチャーチルに想いを馳せながら1本のシガーを味わい、遠い南米の地から届けられた素晴らしい洋酒との出逢いに感謝する機会を得ることができました。
これから訪れるホリデーシーズン、あなたの意中の素敵な紳士に心躍るギフトとして贈ってみてはいかがでしょうか？
■撮影協力
ダビドフ オブ ジュネーブ銀座
住所：東京都中央区銀座8-5-6 銀座並木通り
電話：03-5537-5585
営業時間：月-金 12:00-21:00
土日・祝日 12:00-19:00
URL：https://davidoffgeneva.jp/
※掲載情報は 2017/11/07 時点のものとなります。
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キュレーター情報
ファッション評論家
黒部和夫
最大手アパレルでメンズ商品開発室長、プレス責任者を歴任。
日本流行色協会、日本アパレル・ファッション産業協会、日本メンズファッション協会、繊維ファッション産学協議会、ファッション業界4団体の委員を歴任。
服飾に関する豊富な知識と幅広い交友関係を持ち、外見力向上、ファッション教育のスペシャリスト。
プルミエールヴィジョン 「明日のメンズファッションを語る世界の4人」に選出、パリにて世界のファッションジャーナリスト300人に講演。
NY在住の妹、パリ在住の従妹、各国の友人など国際ネットワークによる情報の速さにも定評がある。
欧米のファッション業界関係者から名付けられたニックネーム「カルロ」は国内外のファッション、ＰＲ、雑誌業界関係者に広く知られ、社名の由来となった。
(財)日本流行色協会メンズカラー選定委員。(財)ファッション産業人材育成機構 ＩＦＩビジネススクール特別講師。青山学院大学など各総合大学で講演多数。学校法人杉野学園ドレスメーカー学院特別講師卒業制作審査委員会委員長。
日経電子版「メンズファッション」にて連載中⇒http://style.nikkei.com/fashion/
