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魔法のように不思議な力をもつハーブティー
スペインで最もよく飲まれているお茶「マンサニージャ」。日本ではカモミールと呼ばれている、リンゴのような甘い香りのハーブティーです。味わいや風味が嗜好に合うのはもちろんなのですが、実はそれ以前に、マンサニージャには魔法のような不思議な力があると信じられています。
学校でおなかが痛くなると「食堂でマンサニージャを飲んできなさい」、風邪をひくと「薬を飲む前にまずマンサニージャを飲みなさい」、夕食の最後には「よく眠れますように」と1杯のマンサニージャ。子供も大人もマンサニージャの魔法で、安心して休息できるのです。
そのマンサニージャで特に人気なのが、こちら。スペインの老舗はちみつメーカーが作った、はちみつパウダー入りのティーバッグシリーズ。同シリーズの「テ・コン・ミエル」は口コミで大評判となり、入荷量を予約数が上回り、長らく入手困難な状況が続いている商品です。
風味づけではなく本物のはちみつをブレンドされているので、とにかく香りの華やかさが別格。“ふわっ”ではなく、“ぶわ~”っと広がる甘い香り。とある人気ブロガーさんは「瞬間お花畑」と表現されていましたが、まさにそんな感じです。味わいはこの上なく優しく、上品なほの甘。老舗の品格を感じさせるこの本格的なスペインティーを、ティーバッグで手軽に楽しめるのも魅力的です。
マグカップに200ccの熱湯を注ぎ、ティーバッグを沈めて3分。ティースプーンで軽く押し、茶葉とはちみつエキスを出します。カフェインレスなのでお休み前でも安心。疲れた時やゆっくり休みたい時はミルクティーでいただくのもオススメ。また、すりおろした生姜少々を加えると体がとっても温まります。
加熱しても風味が落ちないので、パンやスコーン、クッキーなど焼き菓子にも活躍してくれます。私の一番のお気に入りはシフォンケーキ。いつものプレーン生地にマンサニージャの茶葉(卵2個に対してティーバック1個が目安)を加えて焼き、ホイップクリームと一緒にいただきます。ふんわり食感と甘い香りに包まれ、疲れもストレスも一掃。マンサニージャの幸せな魔法にかかったような、リラックスタイムを楽しめます。
(100mlカップ12個分)
卵……4個
薄力粉……70g
砂糖……50g
「マンサニージャ・コン・ミエル」……2個
A サラダ油……大さじ2
A 豆乳……大さじ3
1.卵黄・Aを混ぜ、薄力粉をふるい入れ粉っぽさがなくなるまで混ぜます。
2. 卵白に砂糖を加えツノがたつまでしっかり泡立て、1に3回に分けて混ぜます。
3. マンサニージャ・コン・ミエルの茶葉を出し、2に混ぜます。
4.カップの8分目まで流し入れ、170度に熱したオーブンで20分焼きます。
5.お好みで、ホイップクリームをトップから絞り入れます。
※掲載情報は 2017/10/24 時点のものとなります。
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キュレーター情報
スペイン料理研究家
加瀬まなみ
埼玉県熊谷市出身、料理研究家。得意分野はスペイン料理の簡単手軽なアレンジレシピと、ワインにあわせたマリアージュ提案。
TV・イベント出演、撮影監修、レシピ開発、商品コンサルの他、オールアバウト『スペイングルメ』ガイド、家ワインコラム『すっぴんワイン』など執筆活動も行う。
著書『フライパンひとつで作る絶品パエリア』、『5分でできた!』シリーズ全7冊、『2ステップレシピ』ほか。