どちらも世田谷区に位置し、東急田園都市線で駅が隣り合う“桜新町”と“用賀”。桜新町は、原作者の長谷川町子さんが住んでいたことから「サザエさんの町」として親しまれ、どこか庶民的な雰囲気の漂う町であるのに対し、お隣の用賀は、緑が豊かながらも洗練された街並みが連なる高級住宅街、憧れの町として名が挙がります。今回はそんな二つの町からグルメな手土産をお届けします！ 散策がてら楽しんでみてはいかがでしょう。

桜新町駅南口の目の前に、バウムクーヘンの有名店『ヴィヨン』はあります。サプライズギフトにも選ばれている、花瓶やフルーツの形をした愛らしいバウムクーヘン「ヴィヨネット」は看板のひとつ。形ごとに異なる味わいのゼリーが中央に入っていて、フランボワーズ・洋ナシ・青リンゴ・パッションフルーツ・マンゴーの5種類のフルーツゼリーが楽しめます。見た目だけでなく、みずみずしくしっとりとした味わいも確かな一品です。

用賀駅北口から北へ徒歩で約4分。住宅街の中に佇むパティスリー『Ryoura』。オーナーの菅又亮輔さんは、フランス各地で修行後、『ピエール・エルメ』でスー・シェフを務めた実力派パティシエ。生菓子や焼き菓子などどれもおすすめですが、ギフトに活躍するのが「コンフィチュール」です。赤と白の見た目もかわいい「いちごとバニラのコンフィチュール」なら、ごろっと入ったイチゴの甘酸っぱさとバニラの良い香りにとろけますよ。

桜新町駅から南に歩いて約5分。サザエさん通り沿いにあるイタリア食材の専門店『カーサ・アンジェリーナ』は、ここでしか手に入らない食材を求めにファンが足を運ぶ隠れた名店。友人宅の訪問などで差し入れに活躍するのが、『デッレ・ローゼ社』の「モッツアレッラ」です。直径約4～5cmのひとくちサイズのまんまるモッツァレラチーズが入っています。もちもちでミルキーな甘味が凝縮された味わいは、たまりませんよ。

がっつりランチの差し入れなら『Burger GABURI（バーガーガブリ）』をチェック。「スモークチーズベーコンバーガー」や「マッシュルームチーズバーガー」など、ボリューム満点で本格派のバーガーが揃います。サイドメニューの「フライドポテトのサワークリームとスウィートチリソース添え」も贅沢な味わい。デリバリースタイルのお店ですが、店頭での注文も可能。お店は用賀駅から南西に徒歩約10分の環八沿いにあります。

どこへ持っていっても恥ずかしくない、季節を映す洗練された和菓子を探しているなら『タケノとおはぎ』のわっぱに詰められた小ぶりの「創作おはぎ」はいかがでしょう。蓋を開けるとおなじみの小豆のおはぎだけではなく、ナッツやココナッツ、レモンや抹茶、桜といった様々な種類のおはぎが並びます。全体的に甘さ控え目で、女性の手のひらにすっぽりと納まるサイズ感もまた上品。お店は、駅前通り沿いにあり、駅から西に徒歩5分です。

桜新町の駅前通り沿いに佇む魚屋さんが『神田屋』です。毎朝築地から直送で仕入れる新鮮な魚が並ぶ、桜新町の住人の間では自ずと知れた名店で、活気ある雰囲気は魚市場さながら。料理講師の小林さんがレシピとともに紹介するのが「ムール貝」。ヨーロッパでは冬の味覚として親しまれますが、日本では広島産が6月から9月ごろに旬を迎え、そろそろ食べどき。旬な味覚を差し入れしたい方は、入荷状況などを確認してみては？

桜新町から南に約2キロ、用賀駅から南東に約2.5キロ。世田谷区深沢の駒沢通り沿いにあるコーヒー店『カフェテナンゴ』もまた、世田谷マダム御用達のお店。中米のスペシャルティコーヒーを専門に扱い、店主が毎年直接生産者を訪ね、最高品質のものだけを厳選しているのでその質の高さは折り紙付き。毎日お店で焙煎しているので鮮度が違い、箱を開けた瞬間から焙煎したてのいい香りが漂います。特別な日の贈り物にも選ばれています。