この春、挑戦する人へ贈りたいチョコレートと一冊。

この春、挑戦する人へ贈りたいチョコレートと一冊。

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華やかなチョコレートの世界の中にある職人の情熱を読む。

バレンタインが終わり、贈り物のチョコレートや自分で買ったチョコレートなどを楽しむ日々。有名ショコラティエのもの、カカオへのこだわりや見た目の美しさ・・・
たくさんの魅力あるチョコレートをこの時期味わうことが出来ますが、その一粒が誕生するまでのエピソードを知る機会は少ないですよね。

 

これまで毎年バレンタインの時期に取材させて頂いた日本を代表するチョコレートメーカー、メリーチョコレートの海外戦略ブランド“TOKYO CHOCOLATE”は、パリで開催される世界最大のチョコレート展“サロン・デュ・ショコラ パリ”において2018年も金賞を受賞。3年連続金賞受賞の快挙を成し遂げました。

 

※サロン・デュ・ショコラ パリ2017で金賞を受賞したチョコレートについてはこちらを。
https://ippin.gnavi.co.jp/article-12748/

 

2000年に日本の企業として初出展してから18年、日本最多の出展記録を誇ります。
また会場では、毎日“エクスペリエンス ジャポン”というイベントが開催され、トップショコラティエの大石茂之氏が講義する形で、日本酒をお燗で出したり、日本の食材とチョコレートを組み合わせた実演や試食などを行い、毎回大盛況。

 

華々しい活躍を見ていると、最初からキラキラと眩しい世界を想像してしまいますが、それだけではない、数々のご苦労やチョコレートが誕生するまでのエピソードが紹介された一冊が昨年12月に出版されました。

 

「サラリーマンショコラティエ 東京のサラリーマンショコラティエに世界が驚愕した日」

 

企業の社員であり、職人魂を持つショコラティエ。

 

そこには、一粒のチョコレートにかける情熱や想い、華やかだけではない現実とそこをバネに取り組み、成長していく誇らしいショコラティエの方々の姿がありました。

 

このサロン・デュ・ショコラ パリのプロジェクトメンバーは、和の素材で世界へ挑み続け、最初は、抹茶チョコレートを目の前で捨てられてしまう(しかも、日本ならきっとさり気なく捨てるのでしょうが、目の前でペッと吐き捨てたお客がいたという!)衝撃の経験をしたこと。

 

品評会に出品し、金賞から銀賞になってしまった年に経験した、日本での販売の現実について。翌年、リベンジし、再び金賞を受賞した上にショコラアワードという最高の賞を受賞したことも、まるでドキュメンタリー映画を見ているような臨場感で綴られています。

 

著者であるダイヤモンド・ビジネス企画編集長の岡田晴彦氏が多くの社員にインタビューをし、まとめられた一冊だからこそ、とても読み応えがありました。

 

そして、読んでいるとやはりチョコレートが食べたくなってきます。(笑)

日本の四季・色彩・様式美が味わえるセゾン ド セツコ。

今回の金賞を受賞したメリーチョコレートのブランドTOKYO CHOCOLATEは、バレンタイン期間限定の販売でしたが、サロン・デュ・ショコラ パリで出品されたチョコレートの味や技を元に、同じように和素材のチョコレートを楽しめるコレクションの一つがSAISON DE SETSUKO(セゾン ド セツコ)です。

 

SAISON DE SETSUKOは、SHIKI=四季・色彩・様式美を表現するショコラトリー。

この春、挑戦する人へ贈りたいチョコレートと一冊。

一粒一粒手描き!繊細な日本の技術が光るチョコレート。

本でも紹介されている2000年にサロン・デュ・ショコラ パリで初出展したときにフランスの人達を驚かせたチョコレート。

この春、挑戦する人へ贈りたいチョコレートと一冊。

SAISON DE SETSUKOのあでやかに四季をつづる季節のショコラ。
季節によって、チョコレートのデザイン、味が変わる“日本”らしいチョコレートです。

 

花のモチーフを中心としたこのチョコレートが、フランスの人達を驚かせたのは、“チョコレート”で繊細な絵を描いているところ。

この春、挑戦する人へ贈りたいチョコレートと一冊。

当時のフランスでは、チョコレートで絵を描くということが珍しく、アイシングというお砂糖や卵白で出来たクリーム状のもので描くことが一般的。
チョコレートで描くということは、微妙な温度調節が必要でその高度な技術にも、特別な絞り出す袋にも注目が集まりました。

 

その技は、今もこのチョコレートで受け継がれており、工場では1時間に60個のペースで全て手で描かれています。そのことを知ると、職人さんたちの繊細な技に感動!
チョコレート一粒一粒をしばらく眺めてしまいます。
この中の可愛らしい“ねこ”のデザインは、バレンタイン期間の日本橋三越本店限定のデザインで、実演でその素晴らしい技を見ることが出来ました。

 

また、こちらのチョコレートでは、2002年のサロン・デュ・ショコラ パリでコンテスト初出品ながら見事準グランプリに輝いた“UME”を彷彿とさせる梅酒のビターガナッシュを味わえるのも嬉しいところ。
“紅梅”という梅の花が三輪咲いた可憐な一粒。
梅酒の酸味や香りとビターなチョコレートがとろりと溶け合うこの味わいは、とても印象に残ります。

 

「椿」は、カルバドス入りのミルクビターガナッシュ。
チョコレートの甘さの中から浮かび上がるリンゴのカルバドスは、大人なメルヘンを感じる美味しさ。

 

「薔薇」は、ミルクガナッシュにラム酒の香りがふわっと。
他にも、お酒を使用していないヘーゼルナッツベースのジャンドゥヤや爽やかなレモン風味のホワイトガナッシュなどもあります。さらに、サロン・デュ・ショコラ出展のために生み出された技術のひとつ“パールカラーパウダー”を使った表現技法を施したチョコレートも。

 

今回ご紹介しているものは“冬”のコレクションですが、これからの“春”には、桜やタンポポ、うぐいすのデザインも登場します。

 

バレンタインのチョコレートは、もちろん愛や感謝の想いを伝えるアイテムとして、また、幸せなヒトトキをもたらしてくれる美味しいスイーツとして、楽しく味わいたいものですが、この一冊を読むと、今、目の前にあるチョコレートにどれだけの想いが込められ、努力を重ねに重ねて生まれてきたものか、一粒がとても尊く感じられます。

 

今でこそ、バレンタイン=チョコレートのイメージですが、この日本でのバレンタイン文化の誕生についても紹介されており、読めば誰かに話したくなるような“なるほど”話も。
そして、著者の岡田さんの締めくくりの言葉にグッときました。

 

2㎝四方の一粒に込められたサラリーマンショコラティエのドラマ。
チョコレートが好きな方はもちろん、今、何かに挑戦するエネルギーを必要としている方は、この本を読んで、チョコレートを味わえば「よし!」と注入されることと思います。
この春、就職する人へのエールに本とチョコレートをセットで贈るのも喜ばれそうです。

 

※「季節のショコラ」は、季節によって商品が変わりますので、掲載の商品を展開していない場合がございます。ご了承ください。

 

■サラリーマンショコラティエ
東京のサラリーマンショコラティエに世界が驚愕した日
著者:岡田晴彦   1500円(税抜)
発行:ダイヤモンド・ビジネス社
発売:ダイヤモンド社
https://www.diamond.co.jp/book/9784478084540.html

※掲載情報は 2019/02/24 時点のものとなります。

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キュレーター情報

齊藤美絵

ツタエルヒト。×フードマエストロ

齊藤美絵

ラジオパーソナリティとして、長年ラジオ番組やTVのナレーター、MCとして「声」で空間を彩る。その一方で、フードマエストロとして、“魅力的な食”の伝え手として活動。

特に、ハワイ産の食材・食品の魅力を伝えるべくハワイの畑や工場を周り、生産者とコミュニケーションを取り、現地の様子を伝え、その食材を使ったイベント企画やホテル・レストランへのメニューのプロデュース等を行う。

現在は、一児の母として、子供に安心して食べさせられるシンプルな美味しい食材・食品を日ごろから探求し、発信している。鰹節の魅力を伝えるにんべんだしアンバサダーとしても活動中。

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