杏仁餅
晃記餅家
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長年地元の人から愛される伝統菓子を旅の思い出に！
アジアを旅していると、様々なスイーツに出会うことができますが、地域によってはおしゃれなスイーツよりも素朴で伝統的な“お菓子”に魅力を感じます。マカオも例外ではありません。一般的にはカジノのイメージが強いと思いますが、街を歩けばノスタルジックさが残る風景に新たな魅力を感じることができます。そして、伝統的なお菓子にも出会うことができるでしょう。
中華圏で様々なお菓子に使われているのが杏仁です。杏（アンズ）の種の中心部にある仁のことで、杏仁豆腐に使われていることからご存知の人も多いのでは？ マカオならば、杏仁豆腐よりも断然「杏仁餅」がおすすめです。アーモンドクッキーとも呼ばれていて、専用の押し型で成形して焼いた干菓子で、ほろりと崩れるその食感は、日本でいうならば落雁のような感じでしょうか。
杏仁餅の名店が揃うタイパ地区のなかでも、ひと際賑わっているのが100年以上もの歴史ある人気店『晃記餅家』です。店舗の佇まいからもノスタルジックさが漂っているでしょう。代々受け継がれているレシピで作られた「杏仁餅」は細かく砕いたアーモンドが入っていて、香ばしさと甘さが良いアクセントに。他店とは群を抜いたおいしさから若者にも愛されています。
因みに、『晃記餅家』は他にもたくさんのお菓子があって、「加蛋餅」は日本の玉子パンに似た卵の風味たっぷりのお菓子。また、「肉切酥」は、実際に干し肉や香辛料が入っていて、独特な味のお菓子です。パッケージを見ても、そのシンプルさがかえって新鮮で、思わず手に取ってしまうほど。ついつい予定外の買い物が多くなってしまいますよ。
新しいものと古いものが混在するマカオで、ぜひ出会ってほしいお菓子たちです。
※掲載情報は 2018/12/12 時点のものとなります。
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キュレーター情報
アジアンフードディレクター
伊能すみ子
アジアンフードディレクター／1級フードアナリスト 舞台制作や民放気象番組ディレクターを経て、食の世界へ。調理師専門学校で調理、食文化を学びながら、食の専門家であるフードアナリストとして活動を開始。メディアを中心に飲食情報の提案やアジア各国料理の執筆、講演、講師、レシピ制作などを行う。
「ASEAN食のコンシェルジュ」、「タイフードコンシェルジュ」、「カンボジア旅のリポーター」などの肩書を持ち、食と旅の提案も手がける。年に数回、アジア諸国を巡り、屋台料理から最新トレンドまで、現地体験を専門webサイトにて多数掲載。書籍『専門店が教える スパイスの基本』（PHP研究所）では、レシピを担当。日本にいながらも他のアジア諸国のおいしい料理を楽しめるような、環境作りを目指す。
