天災を何度も乗り越え復活!岩手県宮古市田老『田中菓子舗』の「田老かりんとう」

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全国には様々なご当地かりんとうがあることに気づいた

天災を何度も乗り越え復活!岩手県宮古市田老『田中菓子舗』の「田老かりんとう」

最近、かりんとうにハマっています。え?とお思いの方も多いかもしれません。確かにかりんとうは小麦粉と砂糖、水、重曹などを練り合わせて細い棒状にしたものを、植物油などで揚げて、黒砂糖などでコーティングした和菓子で、美味しいものもありますが、ハマるなんて?という気持ちも分かります。いえいえ、実はかりんとうはご当地グルメなんです。例えば関東では柔らかめ、関西では硬めなど地域によっていろいろです。そして、東北にはさらに独自の文化があることに気づきました。今回ご紹介するのは岩手県宮古市田老(たろう)のかりんとう。田老というと気づく方もいるかもしれません。古くから津波の被害に見舞われてきた地域で、1979年(昭和54年)には日本一の高さである10mの防波堤が完成したにも関わらず、先の東日本大震災ではそれを大幅に超える津波が押し寄せ、甚大な被害がでました。

見事復活。2017年には新店舗も完成!

天災を何度も乗り越え復活!岩手県宮古市田老『田中菓子舗』の「田老かりんとう」

「田老かりんとう」も田老にある『田中菓子舗』の商品。『田中菓子舗』は、創業が1923年(大正12年)の老舗菓子店ですが、1933年(昭和8年)の三陸大津波、東日本大震災ともに被災し、壊滅状態に陥りました。でも、不屈の精神で復活。仮設店舗での営業を経て、2017年(平成29年)8月に新店舗が完成し、「みみさん、かりんちゃん、とうくん」のキャラクターとともに真の復活を遂げました。こちらの代表的な商品が「田老かりんとう」です。ご覧頂ければわかるのですが、平べったくて波打っているタイプなんのです。小麦粉、上白糖、黒糖、米胚芽油、宮古の塩、膨張剤、トレハロースが原料で、渦巻状に模様が入っているので、“渦巻きかりんとう”と呼ばれることも。お煎餅のような平たい形で、やや厚みがあるので、バキッと割っていただけば、ザクザクっとした食感と黒糖などのさらりとした甘味、そこにほんのり塩加減が加わって、お茶うけにぴったり。珍しい形状ですが、かりんとうなんですよ。ハマる気持ちが少しお分かりいただけたでしょうか?

 

店舗名:田中菓子舗 

郵便番号:〒027-0307

住所:岩手県宮古市田老1-13-6

田老かりんとう

田中菓子舗 住所:岩手県宮古市田老1-13-6

※掲載情報は 2018/09/20 時点のものとなります。

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キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

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