創業130年、山形『長榮堂』が手作りする、全国でも珍しき煎餅型「板かりんとう」

創業130年、山形『長榮堂』が手作りする、全国でも珍しき煎餅型「板かりんとう」

記事詳細


紹介している商品


明治から続く老舗は、建て替えてもシックな佇まい

創業130年、山形『長榮堂』が手作りする、全国でも珍しき煎餅型「板かりんとう」

山形城のある山形市は、城下町ゆえに歴史のある街。江戸時代には七日町・八日町・十日町・旅籠町などの商人町、宿場町も栄え、繁栄しました。それゆえに日本伝統の和菓子も発達し、市内各地に名店と呼ばれる店舗がたくさんあります。

 

『長榮堂』も、その1軒。創業は明治19年(1886年)なので今年でちょうど130年。印役町という地で、山形駅からは約3kmと、ちょっと離れていますが、三越や伊勢丹、髙島屋などにも商品を卸しているので、ご存じの方も多いでしょう。

 

家内制工業的な、案外と小さな和菓子店なのですが、菓子の種類は豊富です。富貴豆やゆべし、もなか、のし梅などのほか、時代の流れとともに、かすてらやロールケーキなどの洋菓子を扱っています。

ひとつずつパッケージされて、食べやすいのも魅力

創業130年、山形『長榮堂』が手作りする、全国でも珍しき煎餅型「板かりんとう」

そんな『長榮堂』の看板商品ともいえるのが「板かりんとう」。全国菓子博覧会厚生大臣賞受賞。種をこねることに始まって8工程の途中、少し寝かせておく時間も含めて48時間必要なんだとか。

 

全体が手作業の工程なので、手数と時間のかかるお菓子ですが、真剣さが味にも反映して、大評判。通常、かりんとうは細長かったり、小さかったりしますが、これは一枚一枚手作りで、いわゆる煎餅型をしています。そのため堅いことは堅いのですが、小麦粉ベースで、真ん中を折るように力を入れれば、案外、ザクっと割れて、食べやすいです。

 

そして大豆油ととともに、山形ならではの紅花油も使用し、やや優しく揚げてあります。仕上げの甘さは黒砂糖。この深みのある甘さは、やっぱりかりんとうの醍醐味。でも、硬さと同様の味付けで、一枚全部味わっても、またもう一枚食べたくなる、そんな後引く上品さを備えています。

※掲載情報は 2016/01/14 時点のものとなります。

  • 10
ブックマーク
-
ブックマーク
-
この記事が気に入ったらチェック!
創業130年、山形『長榮堂』が手作りする、全国でも珍しき煎餅型「板かりんとう」
ippin情報をお届けします!
Twitterをフォローする
Instagramをフォローする
Instagram
Instagram

キュレーター情報

はんつ遠藤

フードジャーナリスト

はんつ遠藤

東京在住。早稲田大学教育学部卒業。海外旅行雑誌のライターを経て、テレビや雑誌、書籍などでの飲食店紹介や、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリストに。ライターとして執筆、カメラマンとして撮影の両方をひとりでこなし、取材軒数は8000軒を超える。全国のご当地グルメの知識と経験を活かし、ナムコのフードテーマパーク事業にも協力し、現在、東京・大手町のご当地やきとりテイスティングパーク「全や連総本店 東京」の名誉館長も務める。『日経トレンディ』にてトレンドリーダーにも選出。「週刊大衆」「JAL(Web)」などに連載中。また近年は料理研究家としてTVラジオ雑誌などで創作レシピを紹介している。著書は『はんつ遠藤のうどんマップ東京・神奈川・埼玉・千葉』(幹書房)、『おうちラーメンかんたんレシピ30』『おうち丼ぶりかんたんレシピ30』『全国ご当地やきとり紀行』など25冊。

次へ

前へ