「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

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口の中で、木の実のようなツブツブを感じます。

ロンドン出張に行くと、イーストロンドンにある決まったホテルにいつも泊まります。下町育ちの僕にとって良い意味でゴチャっとしたイーストロンドンの雰囲気が、なんとなくロンドンの下町のような感じがして妙に親近感がわいてきます。最近ではイーストロンドンに逆におしゃれな店が進出し、昔からの店とおしゃれな店が共存していており面白いです。

 

先日もロンドン出張に行った時も、ホテル周辺のイーストロンドンを探索しました。以前に何かの雑誌に載っていた面白い店のことを思い出し、実際に行ってみました。

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

その店の名前は、「Hoxton Street Monster Supplies (ホクストン ストリート モンスター サプライズ)」です。名前の通り、「人間」の為ではなく、「モンスター」の為に「食料品」や「生活用品」などを取り揃えている店です。モンスターにも、吸血鬼やオオカミ男、ゾンビなど様々な種類がありますが、いろいろなモンスターに応えられように様々な食料品が取り揃えてあるのです。しかも、この店の歴史は古く1818年の創業です。なんともう少しで創業200年を迎えようとしているのです。

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

「ゾンビ用のミント」や「寝汗で作ったキャンディー」などいろいろとありましたが、中でも目が釘付けになったのは、「OLDE FASHIONED BRAIN JAM」でした。直訳すれば、「昔ながらの脳みそジャム」です。「脳みそ」をジャムにするなんて考えただけでもゾッとしますが、モンスターたちにとってはなんて合理的な食べ物なのでしょう。人間をいちいち襲わなくても、手軽に「脳みそ」を食べることが出来る訳です。

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

実際にこの「昔ながらの脳みそジャム」を買って食べてみました。そのまま食べるのも気が引けたので、ジャムなのでやはりパンに塗って食べました。味は、フルーティーな酸味があり甘くてとても美味しいです。口の中で、木の実のようなツブツブを感じます。家庭で作ったような素朴なジャムでした。

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

瓶の裏を見ると、原料は「ラズベリー、砂糖」と書いてあるのです。

 

実は、モンスターの為の食べ物というのは全部嘘で、お店にある食料品は全て人間が食べる為に作られたものだったのです。しかも、なぜ200年近くも「モンスター用の食料品や生活用品」を取り扱っているかというと立派な「訳」があるのです。その秘密は、お店の中に「秘密の扉」があります。この「秘密の扉」の向こう側には、8歳から18歳のお子さんを対象としたライティングのレッスンやワークショップ、お絵描きをする教室があります。

 

運営しているのは、「MINISTRY OF STORIES(ミニストリー オブ ストーリーズ)」というボランティア団体で、青少年の育成に真剣に取組んでいるのです。こどもたちは、平日の放課後や週末を利用して、ここで様々なことを学ぶことが出来るのです。「MINISTRY OF STORIES(ミニストリー オブ ストーリーズ)」については、ご興味のある方は英語の説明になりますが動画をぜひご覧になってみてください。http://ministryofstories.org/about/about-the-ministry-of-stories/

「モンスター」の為に作った「脳みそジャム」を食べてみた。

表向きの「モンスターの為のショップ」というのが、子どもたちのツボにささるのだと思います。食料品の他に、トートバッグ、Tシャツ、ノートなどのオリジナルグッズも販売しています。子どもたちに興味を持たせる為に、「モンスター向けのショップ」をわざわざ作るというのは、さすがイギリスだけにウイットに飛んだ仕掛けです。

 

ロンドンに行った際、友達へのお土産に、ぜひ「昔ながらの脳みそジャム」を差し上げてはいかがでしょうか?

※掲載情報は 2015/10/14 時点のものとなります。

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キュレーター情報

荒岡俊行

荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主

荒岡俊行

1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。

ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。

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