180年も変らない伝統の味、豊橋名産ヤマサの「ちくわ」

180年も変らない伝統の味、豊橋名産ヤマサの「ちくわ」

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原料の魚にこだわり、グチ、エソ、ハモを使用

先日、用事があり愛知県の岡崎に行って来ました。降りた駅は、名鉄の東岡崎駅です。駅構内にある売店の一角の冷蔵のショウケースを見つけました。中は、キンキンに冷えているせいかガラスが白く曇っており、豊橋名産のヤマサの「ちくわ」や「かまぼこ」などが、入っていました。

180年も変らない伝統の味、豊橋名産ヤマサの「ちくわ」

子どもの頃に、父親が豊橋に眼鏡の行商に行き、お土産に「ちくわ」をよく買って来てくれたのを思い出しました。懐かしさのあまり、その「ちくわ」を買って帰りました。

 

子どもの頃に、「ちくわ」は好きでよく食べました。真ん中が筒状に空洞になっている形状が、子ども心に面白く映りました。あまりお行儀がよくないのですが、「ちくわ」を指に差したりしていました。シンプルですが、考えてみれば中が空洞の面白い形状です。

 

ヤマサのホームページを見ると興味深いことが書いてあります。「ちくわ」や「かまぼこ」は、その昔、神功皇后が三韓渡航の途中に、今の九州の小倉で、鉾の先に魚肉を潰したものを塗って焼いて食べたのが始まりと言われています。

 

「ちくわ」は、もともと「かまぼこ」と呼ばれていたそうです。「ちくわ」と呼ばれる前の「かまぼこ」は、昔は大名や旗本でしか食べられない高級品だったのです。江戸時代中期以降に、武士、商人、町人へと広まって行きました。それから幕末になると、貧しくなった武士が、「かまぼこ」を食べる商人を見て、武士の魂である「鉾」を食べるとは何事だとなった訳です。それから商人や町民は気を遣って、切り口が竹の輪のように見えることから、「竹輪」と書いて「ちくわ」と呼ぶようになり、いつの間にか「かまぼこ」より「ちくわ」の呼び名が定着したそうです。

180年も変らない伝統の味、豊橋名産ヤマサの「ちくわ」

豊橋は、昔から海産物に恵まれた土地でした。今のように車や電車がなく、徒歩か馬で物を運んでいた時代には、魚類が不足する信州まで、「ちくわ」を塩漬けにして運んでいたらしいです。「ちくわ」の穴に塩を入れて、さらに上から塩を振りました。食べる時は、谷川の水に一昼夜ひたすとちょうど良い塩加減に塩気が抜けるそうです。それから、豊橋の「ちくわ」が一気に広まったとも言われています。

 

最近は、一般的に練りものの原料に、スケソウダラを使うことが多いらしいのですが、ヤマサの「ちくわ」は、昔から変らず原料の魚にこだわり、グチ、エソ、ハモを使用しています。職人の目と舌に頼った練り具合、焼き具合で、昔と変らない伝統的な手法で作られています。

 

これが美味しさの秘訣らしいです。たしかに食べると、「これぞ、ちくわ」という具合に味に深みがあります。調理しても美味しいとは思いますが、何も付けずに、このまま「ちくわ」をかぶりつくのが一番美味しい食べ方だと思います。

 

180年も前の人々も、このヤマサの「ちくわ」を食べていたと考えると、本当にシンプルに美味しいものは飽きられずにずっと支持されるのだと思いました。ヤマサの「ちくわ」は、豊橋に行かなくても、通販で購入出来ます。

 

ぜひヤマサの「ちくわ」を取り寄せて、夜の晩酌に、「ちくわ」を肴に一杯飲んではいかがでしょうか?

180年も変らない伝統の味、豊橋名産ヤマサの「ちくわ」

※掲載情報は 2015/09/09 時点のものとなります。

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キュレーター情報

荒岡俊行

荒岡眼鏡の三代目 眼鏡店ブリンク店主

荒岡俊行

1971年生まれ。東京・御徒町出身。1940年から続く「荒岡眼鏡」の三代目。
父方も母方も代々眼鏡屋という奇遇な環境に生まれ育ち、自身も眼鏡の道へ。

ニューヨークでの修業を経て、2001年に外苑前にアイウエアショップ「blinc(ブリンク)」、2008年には表参道に「blinc vase(ブリンク・ベース」をオープンさせる。
「眼鏡の未来を熱くする。」をミッションに掲げ、眼鏡をカルチャーの1つとして多くの方々に親しんでいただけるよう、眼鏡の面白さや楽しさを日々探求しています。

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