ナチュラルで素朴ながら濃厚なナッツの余韻!「365日×農家」のピーナッツの余韻!

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ピーナッツペースト「365日×農家」

ナチュラルで素朴ながら濃厚なナッツの余韻!「365日×農家」のピーナッツの余韻!

子どもの頃パン屋さんの店頭で、食パンに一斗缶からジャムやピーナッツバターを塗ってもらい、そのまま歩き喰いするのが大好きでした。その中でもピーナッツバターが、ことのほか好みだったのです。食パンの間から”にゅっ”とはみでるくらいのピーナッツバターサンドを頬張り、唇についたピーナッツも舌で舐めて楽しんでいたのです。

 

今思うと食パンに挟まれたピーナッツバターは、子ども心に異国の味覚だったのです。なにせ生まれて初めて食パンを食べたのは、親戚家に呼ばれて食後に食パンの間に砂糖をまぶしてデザート代わりに食べさられた世代で、ピーナッツバターは“ハイカラな味”で“バタくさい味”だったのです。

 

ピーナッツバターという名前は外観からつけられたもので、乳脂肪分はまったく含まれていなく、ピーナッツに50%以上含まれる油分によってペースト状に変化するのです。(以下はピーナッツバターを“ピーナッツペースト”と表記します。)

 

私の仕事場は代々木上原にあるのですが、この地域にはパン屋さんが20店舗ほどあり、東京でも有数のパンのメッカなのです。週末になると代々木上原や代々木公園、富ヶ谷へパンを求めて、他の地域からたくさんの人が訪れるのです。その中の1軒にブーランジュリ「365日」という店があります。この店のオーナーシェフの杉窪章匡さんは、パン業界の常識を覆すような革新的なお店を全国でプロデュースしているのです。

ナチュラルで素朴ながら濃厚なナッツの余韻!「365日×農家」のピーナッツの余韻!

杉窪さんは、「ちゃんと美味しいものをつくるには、ちゃんとしたものを選ぶこと。つまり、ちゃんとした食材をつくってくれる生産者の方々の販売先になって、例えば全量を買い上げて利益を出すこと。そうすることで、生産者の方々は安心してクオリティの高い食材をつくることに集中できます。そして、私たちはお客様にそれを提供し続けられ、お客様はちゃんとした食事を摂れる。そんな循環が世の中のあちこちで生まれたら、世界も平和になるかもしれないでしょ?」と、言うのが信条の人なのです。

 

その杉窪さんが、千葉県旭市で代々続くピーナッツ製造・販売会社経営しているセガワ三代目の加瀬宏行さんと出会ったのです。千葉県の落花生は、日本の約80%を収穫するここでの特産品として有名ですが、昔と比べれば生産者の方々の人口が減っているのです。加瀬さんは、自分が子供の頃から慣れ親しんできた風景を自分の代で終わりなんかにしたくないという思いが強く、次の世代へと繋げたいと2015年にこの“Bocchi(ぼっち)”というブランドを立ち上げたのです。

 

“Bocchi<ぼっち>”とは、収穫した落花生を乾燥させるために畑に積み上げて稲藁をかけた野積みのことを指す、この地域の方言だそうです。加瀬さんは落花生の栽培のために休耕地を借りて、自社での落花生栽培を開始しはじめました。自分たちで落花生栽培に取り組むことで、栽培ノウハウの蓄積やこの土地により適した種子の保存、人と自然に優しくかつ二毛作など経済的に食べられる農業の実践と安全な食材の確保が出来ると考えたそうです。

 

“Bocchi”を始めた2015年は、10以上のクラフトベーカリーや食品メーカーのシェフの方々を招き、みなさんは圃場や工場に足を運んだそうです。そこで品質の良い落花生に出会い、色々なコラボがスタートしたのです。ここの落花生の特長は九十九里浜の陽ざしと潮風により、砂まじりのミネラル豊富で肥沃な土壌が味に出るのだそうです。365日の杉窪さんのレシピは、千葉産落花生とてんさい糖と塩しか使っていないシンプルな商品です。素材を徹底的に吟味し調べ尽くし、ある時は科学者の目で、時にはアーテストの感性で作り上げた「ピーナッツペースト」は、口に含んだときの芳しさとクリーミーな舌触りが良く、濃厚なナッツの余韻が長続きします。 このまま、ごくごく飲んでしまいたいほどの旨さなのです。

※掲載情報は 2016/07/25 時点のものとなります。

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キュレーター情報

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

アートディレクター・食文化研究家

後藤晴彦(お手伝いハルコ)

後藤晴彦は、ある時に料理に目覚め、料理の修業をはじめたのである。妻のことを“オクサマ”とお呼びし、自身はお手伝いハルコと自称して、毎日料理作りに励んでいる。
本業は出版関連の雑誌・ムック・書籍の企画編集デザイン制作のアート・ディレクションから、企業のコンサルタントとして、商品開発からマーケティング、販促までプロデュースを手がける。お手伝いハルコのキャラクタ-で『料理王国』『日経おとなのOFF』で連載をし、『包丁の使い方とカッティング』、『街場の料理の鉄人』、『一流料理人に学ぶ懐かしごはん』などを著す。電子書籍『お手伝いハルコの料理修行』がBookLiveから配信。
調理器具から食品開発のアドバイザーや岩手県の産業創造アドバイザーに就任し、岩手県の食を中心とした復興支援のお手伝いもしている。

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