新春はゴージャスな【祝い酒】で乾杯!

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新年を祝うのに相応しい日本酒

今年の年明けは、比較的暖かい晴れの日が続き、穏やかな新年のスタートとなりました。今回は新年会での最初の乾杯時や、年始の挨拶まわりの際の手土産に、ピッタリのお酒を紹介します。

 

【陸奥八仙 純米吟醸 新春祝酒】です。

 

これは、青森県八戸市にある「陸奥八仙」の蔵元が、毎年年末限定で出荷する「お祝いラベル」の新酒で、「ふな口」と呼ばれる所から流れ出てくる搾りたてのお酒を、ピチピチの状態のまま何の処理もせずに瓶詰した無濾過の生原酒です。

 

香りのトーンは強めで、「完熟マンゴー」を想わせるトロピカルフルーツの香りや、「サルビア」のような花の蜜の香りがあり、「華やかかつフルーティーで甘美な香り」が感じられます。 口当りはしっかりとしていて、まずはジューシーな甘味が一気に押し寄せ、その直後に明快で切れ味鋭い酸と芳醇な旨味が追いかけてきます。

 

味の余韻は長めで、後口にも果実味のある甘味とリッチな旨味,そしてシャープな酸が感じられ、舌の上には心地よい微発泡感が残ります。

 

全体的にはやや強めで艶のある甘味を、エッジの効いた酸と微発泡の刺激が上手く抑えていて、「ジューシーかつ溌剌とした飲み口で、ゴージャス感溢れるフルーティーな味わい」のお酒でした。

 

こんなゴージャスな味わいのお酒に対しては、繊細な味付けや淡白な素材を使ったものでは、お酒にノックアウトされて料理の味わいが消えてしまうと思われた為、今回はしっかりとした濃い味付けの料理と、濃厚な旨味のあるチーズを合わせてみることにしました。

 

1品目:牡蠣のコチュジャンマヨネーズ焼き

新春はゴージャスな【祝い酒】で乾杯!

これは大粒の牡蠣に、韓国調味料の「コチュジャン」と「マヨネーズ」を合わせたソースをタップリとかけて、竹皮で包んでオーブンで焼き上げたもので、やや香ばしいフレーバーと個性的な味わいがお酒を誘います。

 

すかさず「陸奥八仙」を流し込んでみると、このお酒のジューシーな甘味とコチュジャンのピリ辛味を伴った甘味,そしてマヨネーズの酸味とこのお酒の溌剌とした酸が見事に融合し、そこにさらに牡蠣のエキス分が加わることで、口の中で一つの完成された味の世界が生まれてゆきます。

 

これまでの経験から、ジューシータイプの日本酒と「マヨネーズ」との相性が良い事は既に判っていたのですが、そこに「コチュジャン」が加わることで、これ程完璧なマリアージュとなることが判ったのは、ちょっと嬉しい発見でした。

2品目:エポワス・ド・ブルゴーニュ

新春はゴージャスな【祝い酒】で乾杯!

これは、フランスのブルゴーニュ地方のウォッシュタイプのチーズで、「マール」というブドウの搾りカスを使った蒸留酒で洗いながら長期間熟成させる為、表皮はベトベトしていてかなり強い臭いを放っています。

 

室温に置いて、自然に流れ出てくるトロリとした中身をスプーンですくって食べてみると、ミルクの凝縮した甘味と極めて濃厚な旨味が口の中に広がります。

 

そのタイミングで「陸奥八仙」を合わせてみると、まずはこのお酒のジューシーな甘味と「エポワス」の凝縮感のある旨味ががっぷり四つに組み合い、さらにはこのチーズのミルキーな味わいや、「陸奥八仙」の微発泡感を伴った酸が絡まり合って、口の中で別の味わいが生まれてきます。

 

様々な味わいの要素が複雑に作用し合って、お酒とチーズの両方がそれぞれ別の美味しさへと変化する、非常に興味深い相性の組合せでした。

 

ちなみにこのお酒,もちろん香りや味わいもゴージャスで新春向きなのですが、それに加えて赤をベースに金のリボンをかけた、華やかさと品格を兼ね備えたラベルのデザインが、「新春のお祝い」にピッタリという印象を高めてくれます。

 

新年会で最初に乾杯をする時には 、ぜひこのラベルが参加者全員から見える場所にお酒を置いて欲しいですし、年始のご挨拶の手土産にする時には、敢えてラッピングなどをせずにこのラベルが見える状態で渡した方が、相手先にも喜んでいただけると思います。

 

新年からこんな美味しいお酒が呑めるなんて、今年も良い年になりそうですね……。

 

【今回紹介したお酒のデータ】 ●蔵元 八戸酒造(青森県・八戸市・大字港町) ●純米吟醸 無濾過生原酒 ●アルコール度数 17% ●参考価格(税抜)1800ml 3300円

※掲載情報は 2016/01/20 時点のものとなります。

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キュレーター情報

佐藤茂夫

酒匠・シニアソムリエ

佐藤茂夫

飲食業界に携わって今年でかれこれ30年目となりますが、その間にビヤホール,ブラッスリー,居酒屋,焼肉店,トラットリア,アイリッシュパブ,大型バーベキューレストラン,北海道料理店etc.の様々な業態のお店を渡り歩きました。
またその一方で、「ソムリエ」「利き酒師」「焼酎アドバイザー」「酒匠(さかしょう)」etc.のお酒に関わる様々な資格を取得し、2006年に開催された「第2回世界利き酒師コンクール」では、2度目のチャレンジで優勝を果たすことができました。
本業の合間には、これまで得た知識と経験をもとに、SSI (日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)が主催する、日本酒の利き酒師講習会で講師役なども務めております。
素晴らしい日本酒の魅力を、できるだけ多くの人に判り易く伝えてゆきたいと思っておりますので、どうぞ宜しくお願いします。

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