冬にじっくり味わいながら飲みたい、ギフトにも合うデザートワインのようなビール

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ヴァイスビールのみ造るシュナイダー・ヴァイセ醸造所

年の瀬も近づいてきました。クリスマスパーティや忘年会でお酒を飲む機会も増えますね。そんな時みんなとぐいぐい賑やかに飲むビールもいいですが、冬ならではのひと味違ったビールをご紹介します。

 

シュナイダー・ヴァイス醸造所のアヴェンティヌス・アイスボックです。アヴェンティヌスというシリーズのアイスボックというスタイルのビールです。この醸造所はヴァイスビール(小麦麦芽を半分以上使ったビール)のみ作っていることで知られています。

 

昔ドイツ、バイエルンでは小麦をビールに使用できるのは王室直営の醸造所だけでした。それを1872年、当時のバイエルン王ルートヴィヒ2世から唯一民間でヴァイスビールの醸造権を与えられたのがゲオルク・シュナイダーです。

 

以来この醸造所は代々のゲオルク・シュナイダーが当主として経営されており、現在は6代目になります。ヴァイスビールだけで約10種類も作っており、それぞれに特徴があり、ドイツ国内外でも人気の高い醸造所です。

アイスボックって?

今回ご紹介するアヴェンティヌス・アイスボックですが、アイスボックって一体どんなビールでしょう?ドイツ語でEisbockと書きますが、Eisは英語同様「氷」や「アイス」を意味します。ボックというのは主に寒い時期に作られるアルコール度と麦芽エキス分の高いビアスタイルで、ボックという名前はドイツのアインベック(Einbeck)という町の名前が由来です。

 

ビールを凍らせると水分だけが凍ります。凍った水分を取り除くと相対的に残った麦汁は濃縮し、アルコール度も高まります。こうして作られるのがアイスボックですが、伝説では、1890年ごろドイツのクルムバッハという町の醸造所で、見習いが冬にビール樽の管理を怠ったことから、朝気づくと表面に氷が張ってしまい、親方に怒られます。責任を取って飲み干せと言われた見習いが凍った部分を取り除いて飲んでみると、とてもおいしいビールができていた、という話があります。

単独で味わうもよし、デザートと合わせてもよし、受賞歴のある高評価のアイスボック

なのでアイスボックは冬に飲める、冬ならではのビールなのですが、特にこのアヴェンティヌス・アイスボックはEuropean Beer StarやWorld Beer Cupなどの受賞歴もあり、定評のあるビールで、上面発酵のヴァイスビール特有のバナナや丁子の風味も持ちながら、さらにプラムやマジパンのような甘味とコクも感じられます。のど越しの快感やすっきりさを求めるビールとは対照的に、一口ずつ香りと味を口中いっぱいに感じつつ、ビールにしては12%と高いアルコールが引き出す余韻を楽しんでください。細長いより、丸みのあるワイングラスタイプなどがお勧めです。

 

チョコやナッツ、コーヒー風味のスイーツと相性が良く、パルメザンチーズのような臭みはなく、旨みとコクのあるチーズともいいマリアージュができるでしょう。さらにお勧めは、このビールでティラミスのようなデザートを作ることです。お酒とデザート好きにはたまらない一品ができるでしょう。


プレゼントにもぜひ。

冬にじっくり味わいながら飲みたい、ギフトにも合うデザートワインのようなビール
冬にじっくり味わいながら飲みたい、ギフトにも合うデザートワインのようなビール

※掲載情報は 2015/12/31 時点のものとなります。

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キュレーター情報

森本智子

ドイツ食品普及協会 代表

森本智子

ドイツ在住11年、日本帰国後はドイツ農産物振興会日本事務所にマーケティングマネージャーとして勤務。2010年同団体の解体を機に独立、株式会社エルフェンを立ち上げドイツ食品・飲料の輸入・販売サポート、展示会の出展サポート・コーディネート、ドイツの展示会、会社訪問のガイド・コーディネート、ドイツ食文化セミナーの開催、ドイツの食の情報発信に関わる活動を行っています。
株式会社エルフェン:http://elfen.jp/

一般向けのイベントではドイツ大使館主催「ドイツフェスティバル」の立ち上げ、運営メンバー。
日本ではただひとり、ドイツ ドゥーメンス・アカデミー認定ディプロム・ビアソムリエの資格を持つ。
なかなか日本では知られていないドイツのおいしい物をご紹介していきたいと思っています。

著作:フォトエッセイとイラストで楽しむ ちいさなカタコト*ドイツ語ノート 国際語学社

ドイツパン大全 誠文堂新光社 
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=5380

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