最高の食材で作る、秋田の郷土料理「きりたんぽ鍋」

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本場・大館のきりたんぽ鍋の味をご家庭で

「きりたんぽ鍋」の起源は、つぶしたごはんを秋田杉の串に刺して炭火焼きした「たんぽ」を切り、鶏肉やきのこ、長ねぎなどと一緒に煮たなど、起源には諸説あるようです。狩猟の民であるマタギの料理をもとに、風味のいい比内地鶏の産地に近い秋田県北部の鹿角を発祥地とし、大館が本場になったという説が今では定着しているようです。 さて、ここできりたんぽ鍋の作り方をご紹介しましょう。 【材料】4人分 鶏ガラスープ(味付き)、水3リットル、たんぽ(3つに輪切り)8本、比内地鶏(「きんかん」などの内臓を加えるとおいしい)300g、糸こんにゃく、長ねぎ4本(斜め切り)、ごぼう100g(ささがき)、まいたけ(食べやすい大きさにカット)200g、セリ1束(食べやすい大きさにカット。いい味を出すために根も必ず使う)、しょうゆ、日本酒 【作り方】 1. 土鍋または鉄鍋に鶏がらスープと水を入れて沸騰させ、糸こんにゃく、ごぼうを加えて煮立てる。 2. 1にねぎ、比内地鶏、まいたけ、セリの根、たんぽを加えてさらに煮立て、しょうゆ、日本酒で好みの味に調整する。 3. 2にセリの葉を加えてできあがり。 その他、家庭によってとうふやさといもなどの具材を加えることも。ただし、水分が多く出すぎる白菜や、風味が変わってしまう魚肉、ちくわなどの魚の加工品、にんじん、しいたけは、きりたんぽ鍋には入れてはいけません。 ちなみに、マタギの本場・阿仁を訪ねたところ、マタギのきりたんぽ鍋は、もともとヤマドリを使っていたとか。比内地鶏は、肉質のよさや淡泊な味わいがヤマドリと似ているそうです。 材料をきちんと吟味すると、街の居酒屋などで食べるきりたんぽ鍋の味とは比較にならないほど、ご家庭でおいしく作れます。秋田産の新米を使い、香りのいい秋田杉に刺して炭火焼きしたたんぽ、比内地鶏はもちろん、セリとまいたけは、ぜひ香りのいい地物を使ってください。 ただ、地元でないと、材料をひとつひとつそろえるのが難しいところ。そこで便利なのは、現地で販売しているセットのお取り寄せです。以下に、大館きりたんぽまつりの会場で食べた中でもおいしかった、きりたんぽ鍋セット販売をしている2店をご紹介します。 

「北秋くらぶ」は明治26年創業の大館の老舗料亭で、初代がマタギの携帯食であったといわれるきりたんぽを今日の「比内鶏きりたんぽ鍋」として完成させたといわれる店。上品な料亭の味に、きりたんぽまつりの会場でも地元の方々の行列ができていました。 また、大館の福祉施設でもある白沢通園センターは、施設内の広大な飼育場で放し飼いされた県ブランド認証を受けた比内地鶏を使用しているのが特徴。昔ながらの味を目指して、秋田杉の串に刺して炭火でていねいに焼いたたんぽと、地鶏のガラを使ったコクがあり塩分控えめな自家製スープが美味でした。

※掲載情報は 2014/11/11 時点のものとなります。

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キュレーター情報

青木ゆり子

各国・郷土料理研究家

青木ゆり子

雑誌「ぴあ」等の記者を経て料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイト e-food.jp 」を創設。以後、各国の「郷土料理」をテーマに、サイト運営、執筆、レシピ研究および開発、在日大使館・大使公館での料理人、料理講師等などに携わる。

地方色あふれる国内外の郷土料理の魅力を広く伝えるとともに、文化理解と、伝統を守り未来につなげる地域活性化をふまえて活動を行っている。

「世界の料理レシピ・ミュージアム」館長。著書「しらべよう!世界の料理 全7巻」(ポプラ社)、
「日本の洋食~洋食から紐解く日本の歴史と文化」(ミネルヴァ書房)。

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